こんにちは、岩崎将史です。
今回は「音」についての超絶基本です。
っんなことぁ、知っとるわ!
って人がほとんどだと思いますが、1年生向け講座だと思ってください。
小・中・高・大学とどの1年生かは、その人の歩んできた人生によると思います。
義務教育で絶対にやっているハズなことなのですが、大学の講義でも1年次には説明しないといけないので(みんな忘れてるだけだとおもうが…)、初心者向けになるだけ分かりやすく。
音とは?⬅︎物質の振動による空気の疎密(揺れ)
物を叩いたりひっぱたりすると、物は振動します。
目に見えなくても振動してます。
そうすると空気が揺れます。
空気の密度が薄いところと濃いところができます。
その密度の違いを疎密といいます。
空気の粗密の変化が連続して起こると人間は「音」として認識します。
楽器では一般的に2つのアクションのどちらかで空気の粗密を作り出します。
- 叩く
- 擦る
「叩く」はアタックと呼ばれる音の出だしを起点に徐々に減衰していきます。
空気の揺れが徐々に弱くなり、やがて揺れがなくなるからです。
「擦る」は連続的に物質に振動を加え続けることです。
ミクロの視点でみれば「叩く」を連続して繰り返しているとも言えます。
こうして生み出された空気の疎密は目で見ることはできません。
ただし、もし見えるとしたら波紋のようになります。
波紋をイメージしよう
水で考えるとイメージしやすいです。
空気を水と思ってください。
水中に物を放り込んだり動かしたりすると、水の波紋ができます。
水の場合は密度を濃くなると上側が空気のため逃げ場があるので盛り上がります。
その盛り上がりが(逆もですが)波紋として目で見えます。
波紋は平面だが、実際の疎密は立体(球)
波紋は水と空気の接点部分でしかみえないので、平面に感じますが実際は立体です。
球になっています。
立方体に満タンに充填された閉ざされた空間であれば、疎密はできますが波紋はみえません。
空気も一緒です。
目で見ることはできませんが、波紋のように動いています。
3Dで立体的に拡がっていきます。
人間の脳に到達して初めて「音」と認識する
人間は空気の波を耳、鼓膜を筆頭に体全体で受けます。
そうするとその波が電気信号に代わり神経を伝って脳に到達します。
そのようにして人間は空気の波を「音」として認識します。
音の高さとは?⬅︎振動周期の速度【ピッチ】
「音は空気の波よ」がわかったら、次は「音の高さ」について。
音の高さ(ピッチ)は振動周期の速さです。
ゆっくりの振動は低い音。
高い振動は高い音。
人間の耳は1秒間に20回の空気の波を受けると「音」として知覚できます。
「ウーーー」という地を這うような低い音です。
そして振動による空気の波の周期(振幅)が早くなればなるほど、高い音として認識します。
プロペラ・モーター・エンジン 回転数が上がると音の高さもあがる
自転車に乗る人なら速度をあげると風切り音のピッチが高くなるのが体感でわかると思います。
扇風機も「弱」から「強」にかえると、プロペラが回転時するときの音のピッチが上がるのがわかると思います。
車を運転する人なら、エンジンの回転数をあげるとエンジン音が高くなる。
飛行機に乗る人なら、離陸時にプロペラやジェットエンジンの回転数が上がり、音のピッチが高くなるのは知っていると思います。
絶対に知っておかなければならない単位、ヘルツ(Hz)【必須】
ここで1つ重要なワードを覚えてください。
波の周期を速度を周波数と言います。
単位はヘルツ(hz)です。
1秒間に20回の周期の波は20Hz。
1秒間に100回の周期の波は100Hzです。
簡単です。
- 人間は1秒間に20回〜2万回の空気の波を音として認識できる。
- 人間は20Hz〜2万Hzの空気の波を音として認識できる
この2つは同じ意味です。
Hzを使って文字数が減らせました。
そしてもう1つ知っておいてください。
- 1,000Hz = 1kHz
- 20,000Hz = 20kHz
kはキロです。
義務教育を受けた人なら、1,000g = 1kg というのは知っていると思います。
k=1,000です。
ちなみに音大生では1年生だと毎年、半分の学生は、
kって1,000って意味だったんですね〜。
kgという別の単位だと思ってました〜。
義務教育の闇は深いと感じます。
人間の可聴範囲は20Hz〜20kHz
音の高さのまとめです。
人間が音として認識できるのは、20Hz~20kHz
これの意味が理解できているなら、音の高さ(ピッチ)は理解できています。
音の大きさとは?⬅︎振動の振り幅【音量・音圧】
音の基礎の最後は音量。
ずばり振動の幅です。
振幅と言います。
弦だと振動している幅が広いほど大きい音として認識します。
空気の疎密の差が大きく(=波が大きく)なり、それを受けて鼓膜がより大きく揺れます。
動画が分かりやすいので貼っておきます。
ここまで分かれば、音の基本はOKです。
音域は聴こえる範囲の説明したのに、音量は説明しないの?
うっ、こいつ面倒くさいことをも〜
日常生活の騒音レベル
とりあえず単位はdBってことで、以下の表をご参考に。
dB 音の大きさの目安 140 ジェットエンジンの近く 130 肉体的な苦痛を感じる限界 120 飛行機のプロペラエンジンの直前・近くの雷鳴 110 ヘリコプターの近く・自動車のクラクションの直前 100 電車が通る時のガード下・自動車のクラクション 聴覚機能に異常をきたす 90 大声・犬の鳴き声・大声による独唱・騒々しい工場内 80 地下鉄の車内(窓を開けたとき)・ピアノの音 聴力障害の限界 極めてうるさい 70 掃除機・騒々しい街頭・キータイプの音 60 普通の会話・チャイム・時速40キロで走る自動車の内部 うるさい 50 エアコンの室外機・静かな事務所 40 静かな住宅地・深夜の市内・図書館 日常生活で望ましい範囲 30 ささやき声・深夜の郊外 20 ささやき・木の葉のふれあう音 静か 引用元:東邦精機「騒音」
音楽に携わるなら絶対に必須な音の基本(義務教育?)
今回は、超基礎3つでした。
- 音とは何か?
- 音の高さとは?
- 音の大きさとは?
音響や音楽を学ぶのであれば絶対に知っておかなければならない(というか義務教育で必修だったような)ことです。
では、また。
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