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株式会社フルハウスの第23期が終了。会計ソフトをマネーフォワードクラウドへ変えてみた

ビジネスの学び
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こんにちは、岩崎将史まさふみです。

12月末日が僕の会社である株式会社フルハウスの期末となります。

年を跨いで先日の1月19日、残っていた伝票の仕訳入力を終えて株式会社フルハウスの23期を締める事ができました。

あとは税理士さんからの法人税の払込用紙が届くのを、恐れなつつ待つのみです。

とはいえ僕も含めて社員3名。
年商は億行かない数千万円の会社ですので、知れていますが。

今回は2023年の第23期を簡単に振り返ってみます。

2つの大きな法律施行があった2023年

2023年は大きな2つの法律の施行がありました。

  • 適格請求書
  • 電子帳簿保存法

上記2つで、共に9月までは移行期間で対応してもしなくても良く、10月からは義務化となっています。

この2つの影響で会社の経理業務や経営で考えなければいけない事が大きく変わりました。

フルハウスの適格請求書の扱いについて

『適格請求書』は通常『インボイス』とも呼ばれています。

細かい枝葉を全て端折ってざっくりとシンプルに述べると『納税事業者としての登録番号を取得して請求書に記載しておかないと、消費税は払ったとは認めないよ』という法律です。

適格請求書事態は僕が5年ほど前に詳細な記事を書いていますので、そちらをお読みください。

法人取引には影響なし

基本的に殆どの法人は消費税納税事業者なので弊社フルハウスも含めて、請求書を出す方、つまり売上を立てる方は問題ありません。

元々1,000万円以上の事業者は消費税納税事業者です。
まともに事業をやっている法人で売上1,000万円いかないということは、基本的にはありえない金額なので、法人同士の取引が問題になることは基本的にありません。

個人音楽の多くは消費税免税事業者

問題は個人事業主へ発注です。

弊社フルハウスは音楽の会社。
その為に、音楽家への演奏発注などがそこそこに多いです。

音楽家のほとんどは個人事業主。
作曲家はともかく演奏家の場合は消費税の免税事業者、つまり年商が1,000万円を超えないという人が多いです。

作曲家仲間の場合は、印税などもあり1,000万円を超えるという仲間も多いです。

2023年以降の免税事業者の消費税は?

2023年の10月以降、こうした免税事業者にへの発注はこれまで通りできなくなります。

これまでは消費税もお支払いしていました。
1回1万円のギャランティー案件だとすると、消費税1,000円を加えた1万1,000円の請求書を頂きお支払いしていました。

2023年10月以降は消費税無しの1万円にて請求書を頂く形になります。

これだけだと弊社フルハウスがこれまでより1,000円得しているように感じると思います。
ところがそんなことはありません。
後日に税務署から消費税1,000円分の請求がきますので、フルハウスから納税しなければなりません
これで結果的には損でも得でもないという状態です。

ただし音楽家はこれまで1,000円分の消費税をもらいつつ、消費税を納める必要はなかったので10%の収入減となります。

現実的ではない80%控除

これだけなら、シンプルなので良かったのですが、問題なのが『3年間の移行期間」です。
この間は80%控除などがあります。

さらにその後は50%控除で2029年に0%になります。

この移行期間がまあ現実的ではありません。
事業経営には仕訳と呼ばれる帳簿作成が義務なのですが、消費税を全て仮受消費税としパーセンテージを変えて記載するとなると、他のBtoBも同様に処理しなければならなくなり、全く持って現実的ではなくなってしまいます。

僕がこれまでは月の3~4日程度の仕訳作業で経営できていたとすると、倍は必要になる。
そうするとその分、通常営業業務が止まるので大きな売上減に。
はっきり言って、それだけ業務が止まると間違いなく赤字になってしまいます。

消費税はあり・なしの2択

ということで、僕ができる精一杯は、非納税事業者には今後、消費税の「あり・なし」どちらかの2択だけとなります。

この辺のやり取りが日々の業務の中で、説明や請求書を出し直してもらったりなど頻繁にあり、かなり時間を取られました。
納税事業者でも定格請求書番号が記載されていない請求書がバンバン届いてしまい、何度も出しなおししてもらったり。

常に制作物や納品に追われている僕にとってみれば、こうした連絡や催促の説明や時間なども大きなロスでした。

電子帳簿保存法の扱いについて

請求書や領収書などを、全てデジタルデータ(PDF)にして勘定元帳に紐付ける。

というのが電子帳簿保存法で、僕個人とはこうした方が検索もし易いし管理も楽なのでウェルカムな法律です。

2つの対応方法

ただし、問題は2つありました。

電子帳簿保存法では請求書(領収書)ファイル名に検索をしやすいよう取引日や取引先、摘要など入れることになっています。
この作業は現実的ではない。

もしくは会計ソフト(=勘定元帳)に添付するか。

これしか無いない!
仕訳入力作業時にPDFを添付するだけであれば、紙の請求書を整理するのと変わりありません。

そうなると…。

会計ソフトを変更しなければなりません。

これまでの『弥生会計』はイマイチ

今まで経理担当者が使用していた『弥生会計』だとそれには対応しておらず。

最新版や『弥生クラウド』へ変更すれば良いとのことで、サンプル版を試してみましたが…。

そもそも『弥生』なる者がUIが全くいけておらず、触る度に使い心地の悪さに怒りが込み上げてきます。
また弊社が試した限りにおいては、電子帳簿保存法への対応も非常に中途半端なものでした。

時期的に導入検討時の2022年後半の話です。
その後、改善などが加えられているとは思います。

マネーフォーワードクラウドがベストだと判断

そこで他のソフトを試してみて圧倒的に良かったのが『マネーフォーワードクラウド』でした。

見た目も現代的で分かりやすく、動作もサクサク。

クラウドツールなのでブラウザから入力できるので、社員毎のアカウント作って共同で仕訳入力作業を進める事ができます。

MacでもWindowsと変わらず経理作業が可能に

これまでの『弥生』デスクトップ版はWindowsのみでしたので、経理用PCを会社に1台用意して、それでしか作業できない状態でした。

『弥生』クラウド版も試してみましたが、初心者向けの作りで弊社経理的にはかなりイマイチな感じ。

マネーフォワードクラウドは十分に現状の業務内容に対応できるレベルで、税理士さんも「これなら良いんじゃないんですか」とのこと。

何よりも僕や弊社社員にとってはMacで使える。
いつでもどこでも外出先でもサクッと経費の入力できます。
これならば月末経理処理もかなり捗りそうです。

1年分の仕訳作業を終えてみてのマネーフォワードクラウドの印象

1年分の仕訳作業を終えてみてのマネーフォワードクラウドの印象ですが、仕訳入力作業がとても楽しくなりました
動作も快適でストレス無く入力でき、日々の資産の動きがリアルタイムで把握できます。

具体的な事は別の記事を書きたいと思いますが、弥生会計よりも圧倒的にマネーフォーワードクラウドの方が良かったです。

経理、仕訳入力作業が少し楽しくなる

これによって、仕訳入力作業自体はそれほどの手間増にはならなかったですが、とにかくオール電子化請求書のみというのは初めての事。
万が一の事があるといけないので、コレまで通り紙の紙の領収書も全て揃えて整理して、2重に準備しました。

これらを合わせると通常の倍の時間が掛かってしまったという感じです。

12月後半から合間合間で始めて1月19日。
やっと全ての仕訳作業が済み、税理士さんに資料を発射しました。

なんとか乗り切った第23期の2023年

新型コロナの影響も薄れにぎやかになってきた2023年でした。

とはいえ音楽やエンタメ業界の景色は10年前とはすっかり変わってしましました。

なんとか若干の黒字で終わることはできましたが、さて2024年がどうなることか。

行く末は甚だ不安ではありますが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

それでは今回はこの辺で。
ではまた。

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