こんにちは、岩崎まさふみです。
ヘッドフォンのレビュー依頼を頂きました。
『OneOdio』という聴いたことのないブランド。
おそらく「ワン・オウディオ」と発音するのだと思います。
送って頂いたのは『Monitor 60』という製品。
ヘッドフォンはめっちゃ使うし、実際に数が足りなかったので喜んでお請けしました。
激安ヘッドフォン、その性能や如何に?
まずこのヘッドフォン。
メーカーの初期の定価は8,999円。
現在の販売価格は5,799円となっています。
めちゃ安い…。
中華製のブランドなので、正直サウンド面には期待していませんが、この値段でそれなりの音が出てたら…。
国内メーカーは益々厳しい立場になりそう。
その辺の所もどうなのか?
検証していいきたいと思います。
なお、開封と1st インプレッションについてはYouTube動画も作っています。
パッケージの豪華さに驚く
上の写真が送られてきた OneOdio『MONITOR 60』の外箱。
早速ですが開封してみます。
上蓋を開けるとなんか光る文字でブランドのロゴとマーク。
紙もインクも高級感漂うパッケージ。
5,000円台なんだけどモ…
さらにその上蓋を外すと。
専用の袋ケースに入ってるじゃん。
しかも無駄におしゃれだぞ。
僕が付属の袋ケースに持っているイメージは、
- 全くデザインセンスの無いタダの布生地の袋
- 絞り口が勝手に開いて中身が飛び出る
- 使いにくくなってやがてどこかへ行っていまう
などという経験がおおいのです。
これはビニール系の生地に見えるけど分厚く手触りも良い。
絞り口の紐もしっかりと絞れて、勝手に開いてしまうこともなさそう。
何でこの値段でこんなパッケージができるのだろう?
中華製造で対世界販売という圧倒的物量のもたらせる力なのでしょう。
国内で作ったらこんな事できない…。
CDのパッケージですら、少し工夫しようとすると超高額になってしまうモ〜
国内はあらゆるインフラが充実している分、ランニングコストが高いんですよね。
だから人件費を削らざるを得ない。
国内製造業は本当に大変だと思います。
そして本体の中身。
第一印象はでかい!
いや、これは良い意味です。
この大きさなら僕の頭でも問題なさそう。
僕の先祖はおそらく顔頭デカ族だったと思われます。
帽子などを購入しようとしても殆どが入らないかキツイ…。
昨年、家族が購入したAudio Technicaのこのヘッドフォン。
僕には小さすぎて…、作業していると直ぐに耳が圧迫されて痛くなりました。
OneOdio『MONITOR 60』は大丈夫そうな気がします。
早速使ってみました。
OneOdio『MONITOR 60』の良い所
ココからは使ってみた結果分かった事と評価を書きます。
先ずは良いところ。
イヤーパッドがふかふか
イヤーパッドがびっくりするほど分厚いです。
素材も柔らかい。
耳がすっぽり入るため、耳たぶが押さえられている感じがありません。
これは良い、
顔頭デカ族にもぴったりの大きさと自由な可動範囲
全体的にサイズ感が大きいので僕の様な顔頭デカ族にもぴったりです。
スライドさせるアームの長さはスタジオでの定番ヘッドフォンであるSONY『CDR-900ST』より短いですが、OneOdio『MONITOR 60』の方が太く厚みもありしっかりした作りで安心感があります。
スライド・アームの可変幅が短いということで、頭の小さい人には合わないのでは?という心配もあるかもしれません。
検証はできていませんが、SONY『CDR-900ST』より可動範囲は圧倒的に大きいので大丈夫なのでは?とこれは推察ですが。
頭の小さい人がスタジオにみえた時に検証してみます。
ケーブルが脱着可能
これが僕には凄く嬉しいです。
ヘッドフォン本体はケーブルレス。
写真のようにコネクター端子が付いています。
サイズは1/4インチのいわゆる標準ヘッドフォン端子。
だけだと思うじゃないですか。
反対側には…
なんとヘッドフォンのミニ端子が。
3.5mmのステレオ・ミニ端子です。
どちらのケーブルでも使えるようになっていました。
これは斬新。
ケーブル3本が同梱
そして「斬新だなぁ」と感じた最大の事がコチラ。
ケーブルがなんと3本も付属しているのです。
同梱されているのは次の3種類でした。
- 標準ステレオ – ミニ・ステレオ
- ミニ・ステレオ
- ミニ・フォーン – マイク付き (4Pミニ)
3本って凄くないですか??
5,000円台なんだけどモ…
家電屋さんでケーブルを購入したら、3個でそこそこの金額になってしまいます…。
まあ安価な線の細いケーブルだと思うのですが (推測) 、それにしても中華恐るべし。
標準ステレオ – ミニ・ステレオ
それぞれのケーブルを一応見ていきます。
普通のヘッドフォン用のケーブルですが、片方が標準でもう1方がミニというがアイディアだなぁと。
OneOdio『MONITOR 60』はどちらの端子に接続しても良いので、MacBookなどのPCやオーディオインターフェース、業務用のヘッドフォンまで全て1本で対応できます。
ミニ・ステレオ
ミニ・ステレオのケーブル。
TVなどにつなぐ時はこちらで対応できますね。
マイク付きケーブル
そして今回驚いた事の1つがこの3本目のケーブル。
マイク付きのケーブルです。
PCなどに差す側はマイク音声を送れるように4P (4極) 端子になっています。
スマホやタブレットなどに搭載されているタイプのコネクターです。
マイクが付いている
マイク付きのケーブルが同梱されているので、早速、MacBook Proに繋いでみました。
MacBook Proに接続したら自動で『外部マイク』として認識していました。
使用するためには『サウンド設定』でデフォルト『MacBook Proのマイク』へ切り替える必要はありますが。
でマイクの音質がどうかもチェックしてみました。
実際の音質はYouTubeで聴けるようにします。
悪くない。
普通に使えるモ〜。
普通に使いやすい…。
連結できる
これがとても面白い機能だと思いました。
端子が2つ付いているので、同梱のケーブルを使って2個のヘッドフォンを連結できます。
1つのアウトソースを2名で使うも良し、楽器のヘッドフォンアウトを聴きながら、もう1方をPCやレコーダーに送って録音するということもできます。
そうですよね、スルーできればリンクできますもんね。
何にも新たな機構を載せなくても2つ直列の端子があるだけで、使い方が広がる。
この発想は無かったです。
非常にユニークで斬新な発想だと思いました。
ただし、このヘッドフォンはアクティブではありません。
電源を必要としないパッシブ型ですので、音声レベルは連結すると落ちていくと思われます。
ですので、音質云々を拘る使い方はできないと思います。
安い
何といっても最大の強みが金額です。
これだけ付属していて5,000円台。
しかもランクを落としたモデルでは2,000円台とかあるんですけど…。
中華どないなっとんねんという…。
20年前とは大きく時代が変わってしまっていますね。
残念な所
もちろん残念な所もあります。
それは音質です。
そして僕が感じる限り残念な所は、そこだけでした。
3つのヘッドフォンで比べてみました。
SONY『CDR-900ST』と比べると、OneOdio『MONITOR 60』かなり薄皮2枚くらい奥にいる感じ。
『CDR-900ST』はダイレクトにそのまま音が伝わる感じです。
低価格帯でオーディオテクニカのコチラのヘッドフォン『ATH-S220BT』が自宅にあるので比較してみました。
価格帯は5,000円台と安いにも関わらず、ケーブル脱着式でブルートゥースに対応しています。
音質面はOneOdio『MONITOR 60』が断然に負けています。
ハイハット・シンバルなどの高域系に少し位相の悪さを感じ、詰まった感じ。
でもバランス自体は悪くないので、僕が動画編集する上では全く問題なさそうですので、自宅用として持ち帰ろうと思います。
このオーディオテクニカのヘッドフォンは家族が購入したのですが、イヤーパッドが小さすぎて10分も付けていられません。
AirPodsで作業する事が多かったので、ちょうど自宅用にヘッドフォンが欲しかったのです。
それにはピッタリ。
ドライバーユニット以外の無敵の商品作り
OneOdio『MONITOR 60』
最後にまとめます。
音質面は少し残念な結果になりますが、決して悪いヘッドフォンではありません。
値段を考えたら十分に優秀だと思います。
今回、このヘッドフォンに触れて感心したのが、中華メーカーの商品作りの凄さです。
品質・使い勝手・デザイン・剛性感などに、物凄く関心しました。
徹底的に使っている人の不満点などを改善し設計・デザインされていると感じました。
正直、この辺りの要素は不思議なくらい国内メーカーには不満があります。
SONYのコンシューマ向けの安価なヘッドフォンもいくつか持っていますが使ってない。
そうした不満をこのOneOdio『MONITOR 60』は全て解決しているなと。
問題は音だけ…。
音はベストではないけど、動画編集には十分だし自宅では間違いなくこれからはコレを使います。
将来ドライバーユニットが良くなり、音の問題が解決されたら欠点ないと思います。
今の国内メーカーは音以外のこうした商品作りの部分が残念過ぎる…。
音が良くてかつ使い勝手が良いものを、作って出して欲しい。
でもコストの問題もありますよね。
今回あらためて日本国内メーカーは大変な局面にあるなと感じました。
ということで今回はココまでにしつつ。
ではまた。