こんにちは、岩崎将史です。
僕はオーケストラなどのコンサートの録音業務を月に何日かやっています。
クラシック音楽のコンサート録音に欠かせないのがステレオ・バーです。
写真の様にマイクを取り付けた状態で、吊り上げて集音します。
コンサートの録音には欠かせないこのステレオ・バー。
市販品の数種類が発売されていますが理想的な長さの物が欲しい。
そこで僕は自作したステレオバーを使っています。
今回はその自作ステレオバーを再作成しました。
作り方をブログに残して置こうと思います。
市販品を組み合わせて作るステレオ・バー
次の2つの市販品を組み合わせて作りました。
- SABRA-SOM『ST2』
- ステンレスパイプ
SABRA-SOM『ST2』
SABRA-SOM『ST2』は安価なステレオ・バーです。
距離が短いのでスタジオ内で使うには良いのですが、オーケストラの集音には向きません。
これのバー以外の部分を流用します。
僕はサウンドハウスで2個購入していましたが、現在は販売終了となっていますね。
Amazonではまだ購入できるようです。
もしかしたらメーカーが製造を中止しているかもしれないので、必要な人は早めに購入しておいた方が良いかもです。
購入する際は必ず2個購入してください。
でないと長尺ステレオ・バーの意味が無くなります。
ステンレス・パイプ
バー部分にはステンレス・パイプを使います。
ホームセンターに売っています。
色々な長さや径があるかも知れませんが、
- 長さ1820mm
- 径910mm
を購入してください。
作り方と使い方
作り方は至って簡単です。
ステンレスパイプにパーツを取り付ける
SABRA-SOM『ST2』のマイクホルダーを取り付ける部分とスタンドに固定する部分を取り外します。
取り外したパーツをステンレス・パイプに取り付けていきます。
取り付け位置などは下記にて。
- 中央にマイクスタンドを固定するパーツ
- 左右が20cm~30cmほどの距離になるように1個づつマイクホルダーを取り付けるパーツ
- 左右の端に1小筒マイクホルダーを取り付けるパーツ
これで完成です。
とても簡単。
マイクの取付け方法
合計4つのマイクを付けられるのですが、それではどの様なマイクを取り付ければ良いのか?
これについては世界各地で様々な流派があるので、正解は1つではないです。
一般的には、
- 中央にOMNIマイク、両サイドにCardioidを取り付ける
- 中央にCardioid、両サイドにOMNIマイクを取り付ける。
のどちらかが多いです。
欲しい音像や編成、ホールの響き具合などの経験値で決めています。
市販品のステレオ・バー
一応、安価なものとしてK&Mから少し眺めのステレオ・バーも販売されています。
K&M の『23560』という製品で、6個のマイクを取り付けることができます。
僕はこれも2個持っています。
スタジオ内や小ホールでの録音には頻繁に使っています。
ただし自作ステレオ・バーよりも少し短いです。
長さが850mmですのでの半分より少し短い。
大型のコンサートホールで4ch録音可能な場合は、 K&M『23560』よりもう少しワイドを広げたい場合があるので、より長い自作ステレオ・バーを使います。
同じ様な長さの海外メーカーの市販品を20年くらい前には見かけた記憶もありますが、価格がバカ高かった記憶があります。
それ依頼チェックしていないので、そのメーカーだったのか?現在も販売されているのか?などは分かりません。
自作が安いし機能は一緒で十分です。
必要な人は是非、真似してみてください。
今回はこの辺で。
ではまた。
どの様な用途に使うものかは僕は詳しくありません。