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クラシック音楽のCDづくり|波馬姉妹「きらめく朝」

スタジオ・レコーディングの仕事
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こんにちは、岩崎まさふみです。

明日 (記事執筆時点ですが) の12月11日(土)にヴァイオリンDUO「波馬姉妹」がCDをリリースします。

ダイジェスト動画を作ってフルハウスのチャンネルにアップしてみました。

お陰様で発売日に開催されるレコ発コンサートは既にSOLD OUTで、CDの予約も相当数頂いているとの事。

今回はそのアルバムの制作について少しブログ記事にします。

クラシック音楽家でCDなどを作ってみたいという人にも参考になると思います。

波馬姉妹とは

Violin Duo 波馬姉妹

僕のブログやWEBサイトを見ていただいている方にはヴァイオリニスト波馬朝加さんはお馴染みかと思います。

波馬朝加さんには妹がいて同じくヴァイオリニストなんです。

そしてお二人でコンビを組んで長いあいだ演奏活動を行っています。

「波馬姉妹」の活動情報は?

特段に「波馬姉妹」としてのWEBサイトなどはありませんので、コンサート情報などはSNSなどをフォローしてみてください。

クラシックCDアルバムを作ろう

波馬朝加 (姉) さんから、

波馬朝加さん
波馬朝加さん

CDアルバムを作りたいので、一度相談をさせて貰っても良いですか?

との事で朝光 (妹) さんと3人で打合せ。

  • 収録曲
  • スケジュール
  • 編成
  • プロモーションや販売方法

などなどを決めていきました。

編成と収録曲

今回のアルバムは全て、ヴァイオリンのデュオとピアノの合計3名でのアンサンブルで作ることになりました。

ピアニストは金澤みなつさん。

楽曲はクラシック音楽を中心にして2曲だけオリジナル楽曲を収録することになりました。

作曲家・井上陽葉さんが波馬姉妹のためにオリジナルとして書き下ろした楽曲です。

レコード原盤

まずはレコード原盤の制作について。

レコード原盤 (DDPマスター) の完成までにはざっくりと次の3つの工程があります。

  • レコーディング
  • ミキシング
  • マスタリング

どんな様にレコーディングしたの?

レコーディングはホールではなくて、敢えてスタジオで録音しようとなりました。

クラシック音楽の録音にはホールとスタジオでの主に2つの録音方法があるのですが、今回はスタジオでのモダンスタイル録音です。

もちろんスタジオは僕のスタジオ「フルハウス」で。

スタジオ「フルハウス」で1発録音

今回はピアノとヴァイオリンを別の部屋に分けました。

ヴァイオリンの2名がメインブース。

スタジオ「フルハウス」でレコーディング中の波馬姉妹

ピアノの金澤みなつさんはライブルームにて。

波馬姉妹 レコーディング中の金澤みなつさん (photo by 岩崎まさふみ)

ヴァイオリン2本は同じ部屋でピアノだけ別の部屋です。

別の部屋に分けることでヴァイオリンとピアノのお互いの音声被りをなくし、位相感の良い音像を得ることができます。

クラシックですので、後で何か音声に処理をすることはないので、分ける理由は「どういう音で録りたいか」だけです。

今回の録音オペレートはフルハウス山田たかのりに担当させましたが、こういった場合の録音のポイントは徹底的に叩き込んでいるので、完璧に対応してくれました。

波馬姉妹「きらめく朝」ピアノマイク

ピアノ用に立てたマイクがコチラ。

波馬姉妹「きらめく朝」ピアノマイク

このマイクを上の写真くらいの距離で割と話し目に立てます。

ヴァイオリンも同じ様な感じで立てて、それぞれのマイクの距離で録音時にミキシングを作っていきます。

クラシック音楽は音色も音量バランスも演奏者が完璧にコントロールして表現する音楽です。
録音後の調整は最低限しか行いません。
音像やバランスを変えたくなった、マイクの距離や角度などで全てコントロールしています。

マイクの位置が決まったら、あとは通常のコンサートと全く同じ様に3名で同時に演奏して頂きました。

そして影のスタッフ、ピアノ調律はおさきさんに担当して頂きました。

ピアノ調律中のおさきさん (photo by 岩崎まさふみ)

アルバムのレコーディングではピアノ調律は必須です。
調律というと一般的には音程やピッチの調整と思われがちですが、それよりも大事なのは音色づくり。

ピアノレコーディングの良し悪しは調律で決まると言っても過言ではありません。

どれくらいの期間がかかったの?

レコード原盤 (DDPマスター) の完成まではトータルで3日工でした。

クラシック音楽のアルバムづくりは、ポピュラーに比べてそもそも時間が掛かりません。
今回の「きらめく朝」もその類に漏れず、順調に比較的短い工数で完成させることができました。

レコーディングは1.5日

録音は合計で1日半でした。

1日目は10時から録音を初めて17時には予定通り全曲完了。

翌日はもう1度、数曲だけ「もしより良いテイクが録れたら」という感じで望みました。

物凄く順調に終了しミキシングへと移りました。

編集とミキシングは1日

録音が完了した後の作業は全てお任せで作業しました。
ミキシングした音源をmp3にして波馬姉妹に案内します。

同時に少し編集作業もいれましたが、といっても椅子のきしみ音などちょっとしたノイズを除去するくらい。
ミキシング作業と並行して1日で十分に完結しました。

そしてマスタリング作業へ

マスタリングは半日

クラシック音楽の場合、マスタリングで行うことはあまりありません。

  • 最大音量を歪まないレベルに合わせる。
  • 曲順・曲間などを確定していく

主に上記の2点です。

マスターレコーダーにミックスを流し込んで、必要なCD情報などを入力してDDPデータを作成したら完成。

全部で半日の作業でした。

ジャケット・デザイン

CDカヴァー、いわゆるジャケット・デザインの打ち合わせを録音後に進めていきました。
僕はCDなどのアートディレクションの仕事もちょいちょいとやっております。

写真素材から構築

波馬姉妹より「使えたら使いたい」という写真をいくつか見せてもらいました。
アーティスト写真や過去の写真などですが、それらを使ってアルバムのデザインを構成していきました。

波馬姉妹 1stアルバム「きらめく朝」表紙

新規に撮影も

そんな中で、

岩崎
岩崎

写真をちゃんと撮った方が良いモ〜

と感じたのが2ページ目の写真です。

2ページ目には曲名やクレジットなどを載せるので、それを想定した構図の写真が理想です。

打合せで見せてもらった写真の中には、そうしたレイアウトに良さそうな写真がなかったので、それだけ提案しました。

そして撮影した写真がコチラ。

波馬姉妹 1stアルバム「きらめく朝」2Pの写真 (photo by 岩崎まさふみ)

波馬姉妹のヴァイオリンをスタジオに配置して撮影しました。

編集ではなく、ちゃんと白バックと白い布を用意してCDジャケットで使いたい画角を決めて撮影しています。

逆光ストロボで、少しフワッと朝の光感を演出してみました。

左上の余白分に曲名やクレジットなどの情報が載るのですが、それは是非CDを手に取ってみてください。

CDプレスやらなんやら

  1. レコード原盤 (DDPマスター)
  2. アートワーク(印刷物用デザインデータ)

こうして上記の2点が完成したので、各データをプレス工場へ搬入しました。

そして完成品のCDがスタジオへ届きましたので、その日の内にお届け。

波馬姉妹へ完成したCDをお届け (岩崎将史Instagram より)

無事に発売記念のコンサートに間に合わせる事ができました。

このコンサートの予約は既に満席でSOLD OUTとの事ですが、CDはコチラで注文できます。

チェックしてみください。

音楽家のオリジナル・コンテンツ

ということで「波馬姉妹 / きらめく朝」の制作の裏側について記事にしてみました。

音楽家はいつの時代も自身のオリジナル・コンテンツを発信していく必要があります。

知ってもらい、聴いてもらい、楽しんでもらって成り立つ活動ですからね。

20世紀であれば、コンサートとレコード作品のみでほぼ成立していた活動も、今では

  • コンサート
  • 動画
  • SNS
  • WEBサイト
  • 音楽配信
  • CD物販

などなど多岐に渡ります。

今の時代、CDが必要かどうかは音楽アーティストの活動スタイルによります。
ただし、音楽配信や動画などは外せなくなってきていますので、録音をしたりアートワークづくりをする事の重要性は、より多くの音楽アーティストにとって重要になってきていますよね。

作品を作りたいと思う音楽アーティストの方は、遠慮なくお問合せくださいね。

ではまた。

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