マイクで音を拾う方向性の事を指向性と言います。
マイクの指向性はたったの3つ
マイクの指向性は一般的には3つです。
- Omni
- Cardioid
- Figure 8
まずはこれだけ知っておけば問題ないです。
3つの指向性の詳細
3つの指向性はどう違うのか?
簡単に図と文章で説明します。
Omni(無指向性、全指向性)
360度、ぐるりと全方向の音を拾います。
マイクロホンの基本です。
Cardioid(単一指向性)
後ろ方向を集音しにくい指向性です。
(前だけ集音するとは言ってない)
ボーカル用や楽器用としては一般的に最も良く使われる指向性です。
どの様にして指向性を獲得しているのかは、こちらの記事で解説しています。
Figure 8(双指向性)
前方と後方を集音する指向性です。
横方向の集音性が低いので、その特徴を活かすことも多いです。
Cardioidにはバリエーションが3つある
以上です。
初心者はこれでOKですが、余裕があれば次の事を知っておくと便利です。
Cardioidには3つのバリエーションがあります。
- 広い
- 普通
- 狭い
DPAマイクロホンでの3タイプのポーラーパターンを比較してみます。
DPAマイクロホンより
広い
Wide Cardioid と呼ばれます。
ちょっと広めの前方向の指向性です。
普通
Cardioid とだけ言われれば、3つのCardioidの全体を指すか、もしくはこのノーマルのCardioidの事を指すかのどちらかです。
ボーカルマイクはこのタイプが多いです。
楽器用としてはDPAの4011が定番です。
狭い
Super Cardioid とか Hyper Cardioid などと呼ばれます。
日本語では超指向性などと呼ばれることが多いです。
狭い指向性を獲得するためにサウンド的に犠牲になることが多すぎて楽器用には使えません。
ですので音楽系の人は知らなくても良いです。
マイクの指向性まとめ
以上が分かっていれば、まず初心者は十分です。
より詳しく知りたい人は、それぞれの音の特性の違いは、どうやって指向性を作り出しているかの仕組みを理解する必要があります。
また、それぞれの指向性の使い所というのも知りたい人もいるかも知れません。
また別の記事で書いていきますが、過ぎたるは及ばざるが如しですので、今回はここまで。
僕の会社「フルハウス」では様々な音楽制作やレコーディングなどの仕事をおこなっています。
是非チェックしてみてください。
では、また。
「マイクの指向性は3種類だけ」なんていうと、プロのエンジニアからは「いやいやいや」となって、もっと細かいバリエーションが登場します。
そして、それそれの方式や音の違いなど技術の話が始まって30分くらい説明が続きます。
という光景を何度も見てきましたが、それを聞かされた音響を学ぶ学生などに「では、こういう時はどんな指向性がベストだと考えますか?」と次の機会に質問すると、そもそも「指向性ってどんなのがありしたっけ…」と目を空に浮かす人や、慌ててノートをパラパラと探す出す人。
実際にマイクロフォンを使うにあたっては、もちろん指向性を作り出している仕組みや、それに伴う音の特性も大事です。
が、ぶっちゃけ分かって無くても仕事は全然できます。
簡単にで良いので、必ず知っておきましょう。