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逆相を混ぜると音が消えるよ【ノイズ・キャンセル】仕組み

逆相を混ぜると音が消えるよ_thumbnail DTM・レコーディング系ノウハウ
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岩崎将史まさふみです。

今回は凄く短いですが、逆相を混ぜると音が消えるという話について。
色々なシチュエーションでこの事について説明しなければいけないことが多いので、解説しておきます。

逆相とは?

音は空気の粗密の振動です。

オーディオではそれを電気に置き換えていますが、どちらも振動の動き事態は同じです。

それを図に表すとこうなります。

そしてこれの振動の向きを逆さにしたものが逆相です。

スピーカーで言うなら押し出す方向から始まるか、引き込む方向から始まるのかの違いです。

人間の耳ではどちらも違いは感じられず同じ音に聴こえます。
少なくとも僕には聴き分けられません。😅

この様な周期のある振幅を位相と呼びます。
そして逆相の反対である元の正常な状態を正相と言います。
英語では位相をPhaseフェイズ、逆相をReverse Phaseリバース フェイズと表記します。

混ぜると消える

正しい向きの音を正しい位相と書いて正相と呼びます。

この正相と逆相を混ぜるとどうなるのか?

単純な足し算と引き算ですので、簡単です。

そう、音は消えます。

こんな感じになります。

図にするとただの横線。

これはスピーカーでいうならば、全く動きがない状態で時間だけが経過していく状態です。

プラスマイナスが同じ値なら合計はゼロ

同じ値で上下のY軸が逆ですから、組み合わせると値は全てゼロになります。

色々なところで応用されている

この「逆相を混ぜると音が消える」という手法は様々に活用されています。

いくつか紹介します。

ノイズキャンセル・イヤホン

近年ブレイクしてきているノイズキャンセル機能付きのイヤホンです。
僕が今使っているAppleAir Pods Proにも、この機能は搭載されています。

マイクで取り込んだ外の音を逆相に変換して耳に聴かせます。
こうすることでピタッ!と静寂が訪れます。

最初は「マジかよ!」とびっくりしました。

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オーディオ・ケーブル

業務用に使われるXLRケーブル

業務用に使われるXLRケーブル

業務用のオーディオ・ケーブルは正相と逆相を同時に送って混ぜることで、伝送途中で外部から影響をうけて発生するノイズを消しています。

これにより数十メートル以上を引き回しても音質の劣化を押さえるようになっています。

ケーブルは1本ですが中に2つ分の音声信号を伝える線が入っています。

ボーカル用マイク

ボーカル用のマイクなども声以外の音を集音しないように、逆相が上手く利用されています。

マイクの反対の向きからの音も拾うことによって、声だけを広い安くしています。

ですので、上の写真のような持ち方は絶対にやめましょう。

よくハウリングする人は、この様にマイクを持っている人が多いです。
逆相で取り込む音の穴を塞いでいるからですね。

先日も某セミナー動画でとあるパネラーだけが上の写真のようにマイクを持っていて1人だけハウりまくってました。
絶対音響さんのせいだと思ってるんだろうなぁ〜と。

正しく持ちましょうね。

単純な理屈だけど効果絶大

逆相と正相の音を混ぜるのは凄く単純な理屈ですが、効果は絶大です。

他にも様々な分野でこの考え方が応用されています。

ということで簡単ですが「逆相を混ぜると音が消えるよ」という話でした。

ではまた。

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