こんにちは、岩崎将史です。
昨日は一ヶ月ぶりの名古屋フィルハーモニー交響楽団(通称:名フィル)のコンサート録音でした。
場所は名古屋市の金山にある市民会館。
ココの会場は僕のスタジオ「フルハウス」からも近く車で15分ほど。
散歩がてらに歩いてくる時もあります。
とても録音しやすい大好きなホールです。
市民会館の良いところをマトメた記事も書きたいと思いますが、今回は簡単に録音方法やシステムを紹介します。
吊りマイクは6回線
市民会館には6回線の吊りマイクがあります。
上写真のように中央に4回線、上下にそれぞれ1回線づつ。
合計で6回線の吊りマイク機構を持っています。
これはクラシックコンサートの録音ではとても嬉しい。
一般的にはホールでは中央吊りマイクだけの2回線のみ。
気の効いたホールでも中央4回線のみというのが多いです。
上下のマイクはWINGマイクと呼ばれ、英国BBCオーケストラではテンプレート化されています。
このウイングマイクを設置することにより、より自然な形で広がりと残響感を得ることができます。
吊りマイクには、
- B&K 4006(現: DPA 4006)
- DPA 4015(現在はディスコン)
を使いました。
DPA 4015 はワイドカーディオイドで4011より自然な音色が得られます。
既にディスコンなの悲しい。
複数の近接マイクも合わせて設置
もちろんステージ上にもいくつかの近接スポットマイクを設置して組み合わせました。
ハープにはAKG C414を設置。
あえて双指向性にしています。
なぜ双指向性なのか?はまた機会があれば解説します。
そしていつもどおりにピアノのマイク。
木管楽器用に何本か。
コントラバス用のマイク。
他にもソロ用のマイクをいくつか設置したのですが、あいにく写真を撮り忘れてしまいました。
堅牢な完全2重の録音システム
録音もいつもどおり堅牢な安定の完全ダブル録音システム。
上写真はどちらも同じMacBoookに見えますが、別の物です。
2台のMacとProToolsで同じ内容を録音しています。
マイクプリアンプやオーディオインターフェース(I/O)も完全に2システム用意。
もし、どちらかの機器に何かしらトラブルが発生しても大丈夫な用に完全に2重化しています。
CD-Rでその場で納品
録音はProToolsだけでなく、2台のCD-Rにも直接記録されます。
コンサート終了直後に主催者に納品。
無事に業務を終えました。
ということで、今回はこの辺で。
ではまた。