僕のスタジオ「フルハウス」にはグランドピアノがあります。
置き始めたのは10年前。
それまで、弊社が技術で入っていた某大手音楽出版社のスタジオが閉鎖の運びとなり、ピアノレコーディングができなくなってしまったからでした。
そこで、慌てて事務所&倉庫を潰してピアノの部屋を作り、僕のピアノを置くことにしたのです。
ヤマハ「C7LA」
ピアノはヤマハのグランドピアノ「C7LA」というモデル。
C7というのは有名ですが、LAというのが付いています。これは「Artist Edition(アーティスト・エエィション)」と呼ばれるモデルです。(LAの”L”が何かは存じません^^;)
CF3Sと同じ素材
大きさ、設計などはC7。使用している木材や弦などにヤマハの最高級のフラグシップモデル”CF3S”などの素材が一部仕様されているそうです。
このピアノ購入に際して、相当数のグランドピアノを用意して同じフロアに並べてもらいました。
C7・C7LA・CF3Sの比較
そして最終的に残った「C7」「C7LA」「CF3S」の3台を並べ、弾き比べてみました。
さすがにCF3Sは素晴らしく、当時、僕が入っていた某スタジオも「とても状態の良いCF3S」でしたので、本当なら「CF3S」が欲しい、、、、無理だわ、、、、、
そして、C7とC7LAの弾き比べとなったのですが、ポイントになったは「天蓋」を閉めて演奏した時にの楽器の鳴りです。
音が歪まないC7LA
C7とC7LA。天蓋をフルオープンにして演奏している分には、違いはあれどそれほど大きな物には感じませんでした。ところが蓋を閉めてみると。
C7は「?!調律狂っているのか?!」という音に。
おそらくですが、ボディーの木の振動が、整数倍音だけでなく少し歪な周波数で振動してしまっているのだと思います。
ところが、C7LAは蓋を閉めても「音程」は全くそのまま。音色が「弦の振動」から「木の響き」にスッと変わるだけで、どちらも「使える良い音」でした。
「この差はとても大きい」
と感じた僕は、迷わずこのC7LAをチョイスしました。C7よりかなり値段はアレですが、CF3Sを買う事に比べれば、、、、。
442Hzの調律
「フルハウス」のピアノは常時「442Hz」にて調律しています。
最初の数年は441Hzで調律していましが、色々試した結果、442Hzが他のオーケストラやバンドなどの馴染み、ピアノ音のテンション感などが一番良いな、と感じたからです。
440Hzの調律と戻し
では、「「フルハウス」ではピアノを440Hzでは録音できないのか?」
そんなことはありません。
つい先日、とあるCM曲のピアノダビングで「440Hzで録音したい」というオーダーが入りました。
全く問題がありません。
ただし、、、
戻し調律
物質はある一定のテンションを掛けて放置して置くと、その「クセ」がつきます。
常に安定した最高の状態を維持するために、442Hz以外で調律した時は、
すぐに「戻し調律」と言う作業をします。
こうすることで、次のクライアントにも質の良い状態で、ピアノ録音を提供することが可能です。
フルハウス録音チームは、ピアノを使った録音を大歓迎しています。
レコーディングなどを検討されているピアニスト様、ぜひ問い合わせしてあげてください。
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