おはようございます。
岩崎将史です。
以前もご紹介した高瀬統也さんの新曲のMVがYouTubeで公開されました。
もちろんフルハウスでのレコーディングとミックス。
僕はマスタリングを担当しましたので、少し解説します。
高瀬統也「毒のあるA」MV動画
まずはMVをご覧ください。
高瀬統也「毒のあるA」クレジット
- レコーディング&ミックス 山田貴希力 at フルハウス
- マスタリング 岩崎将史 at フルハウス
高瀬統也「毒のあるA」音楽配信サイト
音楽配信限定でのリリースとなっています。
高瀬統也「毒のあるA」マスタリング作業を解説
初の立ち会い作業
過去、数作はスケジュールが合わず、マスタリング時の高瀬さん本人の立ち会いはなし。
お任せだったり、他のスタッフが立ち会ったりなどでしたが、今回は初めて一緒に作業をする事ができました。
コンプレッサーなしのマスタリング
毎回、マスタリングの時には2~3個の試作をして一番その楽曲に合いそうなサウンドのキャラクターを決めます。
そんな中、今回はコンプレッサーやリミッターを使わずにEQだけで音作りをするのが良い感じになりました。
エレクトロなバックトラックで、それなりにレベルに統一感があるから、というのもあったと思います。
その上で、ミックスでの気になるところを、少しだけ修正していきました。
2トラックのミックスマスターではなく、マルチからのマスタリング作業
そうそう、フルハウスでミックスとマスタリングを擦る際には、2トラックのミックスマスターからではなく、マルチから行う事が多いです。
そうするとミックス時には気づかなかった細かな痒いところに手を入れる事ができるからです。
例えば、
もうちょっとベースの存在感を出した方が良さそうだけど、そうするとキックも上がってきちゃうモー
みたいな時に、マルチからだとほんのちょっとだけ、ベースのサウンドにだけ修正を加える事ができます。
ステムファイルからのマスタリング
そういう場合って、どういう風にデータを準備すれば良いですか?
「ステムファイル」という物を同梱しておいて頂ければバッチリもー!
ステムファイルとは
全ての混ざった状態の2trミックスマスターファイルではなく、いくつか大まかにパートごとにまとまっているミックスファイルの事です。
それらのファイルを全てユニティー (フェーダーのボリュームが規定±0) で再生すると、2trミックスマスターが完全に再現される状態の物です。
たとえば今回のようなポップス系の合、
- ドラム&パーカッション系
- ベース系
- コード・リズム系
- 上物(リード、カウンター)系
- ボーカル
- バックグラウンドボーカル
くらいに別れているファイルがあるとバッチリ。
そうすると、
ちょっとだけキックに低音をあげたいモー
って時に、EQがかかるのはドラムのトラックだけなので、一緒にベースやコードの低域が上がってきてモワッとしちゃう、みたいな事が避けられます。
その分、手間はかかりそうに感じますが、2trミックスから中々良い感じにならずにごにょごにょ時間かけるよりも結果、早く(安く)できたりもします。
ということで、今日はこの辺で。
今から講義の資料を際整理して大学に行ってきます。
では、また。
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