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建築音響設計が素晴らしい豊田市コンサートホール

ホール・レコーディングの仕事
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こんにちは、岩﨑将史まさふみです。

先日は1年ぶりに豊田市コンサートホールにいってきました。
私のレギュラー仕事の1つである、名古屋フィルハーモニー交響楽団のコンサート録音です。

ここの建築音響の設計はとても素晴らしいので紹介します。

シューボックス型で1,004席でクラシック音楽コンサート用ホール

客席数は1,004席は中規模ながらパイプオルガンも備えるクラシック音楽専用のコンサートホールです。

ここで言うクラシック音楽専用とはPA音響を極力使わないジャンルを総称しています。

このホールの形状はシューボックス型。
クラシック音楽用のコンサートホールは、オープンステージ型とシューボックス型の2種類が主流。

コンサートホールについての過去記事

巧みに工夫された建築音響設計

シューボックス型はオープンステージ型に比べて音が拡散しにくく、反射音の回り込みが増える傾向にあります。

そのため少し直接音のクリアさに掛けるサウンドになりがち。

所がこの会場はそのネガティブな要因を巧みな建築音響で解決しています。

舞台背面の拡散と吸音

例えば舞台の背面。

この空間には意味があって、ここに音を逃がしこの中で拡散吸収しています。
材料も吸収する部材が組み合わされています。

外側から内側にかけて大きさが違うのも意味があります。

何もないホールだと反射音の余分な成分が多すぎてスッキリしたサウンドにはならないんですよね。

客席横や後方にも拡散とたっぷりの吸音層

客席横の壁も同様。
空間が設けられています。

客席の後方も同様。

写真だと分かりにくいので映像にしてみました。


席の後ろに音を反射する壁があると、モヤッとしたなんとも言えない音になります。
ここはこれだけの空間が取ってあり、更に壁は音を抜けて内部で拡散と吸音。

適切なサウンドを得るには適切な空間容積が必要

単純に反射や穴を開ければ良いわけではなく、特に処理したい低域については容積が必要です。

良い音にするためには、それなりに空間が必要。
つまり客席数を犠牲にする必要があります。

予算のある豊田市だからできる事かもしれません。

豊田市コンサートホールでのオーケストラ・コンサートの録音

この会場の吊りマイクは少し変わっていて、吊りマイク回線が舞台上と客席上の2箇所にあります。

客席側はボールマイクが常設で吊ってるのでそのまま利用。
舞台上にORTF的にステレオバーで吊りました。

会場規定の吊りマイク位置がかなり不思議ですので、大幅に位置調整しています。

とはいくつかの近接マイクを舞台上に設置。

昔から気になっている謎の吊りマイク回線

他にも謎の吊りマイク回線がパッチ板には立ち上がっています。

誰も知らない1度も使われたことのないと思われる回線。

おそらく舞台上の上手下手のキャットウォーク近くに入力コンセントが立ち上がっていると思っています。
それがあるなら是非使いたい。

今回の音響担当者は以前と違い、理解のある人でしたので調べておいて頂けるとの事。

工事はしていても誰もしらない回線設備。
これも予算に余裕のある豊田市ならでは?なのでしょうか。

下手袖への録音システム設置

録音システムは舞台下手袖に設置。

2台のDAWと共に、2台のCD-Rレコーダーに録音。
オーディオCD-R2枚をコンサート終了後にその場で納品。

本日の業務は完了です。

今回はこの辺で。
ではまた。

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