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バンドのレコーディング【1日で1曲完成まで】の流れ

スタジオ・レコーディングの仕事
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こんにちは、岩崎将史です。

昨日はロック系の若いバンドのレコーディングでした。

電話にて、

バンドマンAさん
バンドマンAさん

オムニバスのCDに1曲参加したくて、どうしたら良いですか?

と質問を頂き、アマチュアバンドとしての作品と言うことを踏まえてプランニングしました。

岩崎
岩崎

若手エンジニアでいきましょう。
1日で全て完成させる方法が良いとお思います〜

と提案しました。

そしてバッチリと予定どうりに進行し完成しました
と言っても僕は打ち合わせとプランニング、うちのエンジニアに指示を出しただけで、今回はほぼ何もしていませんが。

そこで、今後レコーディングを考えているバンドの参考になるかもと、初心者向けに少し解説してみたいと思います。

これを読んでもらえれば「レコーディングの流れが全部分かった」となるかな?

1日の流れ。タイムスケジュール

フルハウスでは「Day Time ロックアウト」として10:00〜20:00の10時間を格安の料金設定にしています。
それを使って全て終わらすのが料金的に得なので、下のタイムテーブルを提案しました。

時間やること詳細
10:00スタジオOPEN、セットアップ楽器搬入〜セットアップ
マイキング〜サウンドチェック
モニター作り
11:00バンドパートのレコーディング全員で録音
12:00編集
13:00オーバーダビング
14:00ボーカルパートのレコーディングボーカルでの録音
15:00編集
16:00ミキシング全体
18:00リクエスト聴きながら調整
19:00プリマスタリング、片付け
2:00完全撤収

そしてピッタリこの時間どうりに進行していました。

それぞれの工程を詳しく解説します。

レコーディング開始までに

レコーディング当日は、録音を始めるまでにやることが色々あります。

楽器のセットアップマイキングサウンドチェックモニター作り

大まかに上記の4つの作業の後、やっと録音できる状態になります。

楽器のセットアップ

使う楽器をセットアップします。
昨日のバンドは、ドラム、Eベース、Eギター、Eギター兼ボーカルの4名でしたので、その編成で説明します。

ドラム

ドラムセットはフルハウスの常設を使用し、キックペダルだけ持ち込みでした。
その場合は、ドラムセットはあらかじめ設置しておきますので、持ち込んで組むよりも15分ほど時間が短縮できます。

フルハウスのドラムセット
Eベース

ベースアンプを持ち込んでの使用も可能ですが、アンプ無しのラインの録音でも全然問題ないです。
その方がシールド繋ぐだけですのでセットアップは早く終わります

今はアンプシミュレーターのクォリティが高いのでサウンド的には問題ないどころか、普通程度のアンプを使うくらいだったらサウンド的には全然勝ちます。

アンプレスのもう1つのメリットとして、リアンプができるという事があります。
最初にアンプをサウンドを決めてしまうと後で変更ができません。
リアンプの場合、全てのレコーディングが終わった後に、音色やマイキングを決められるというメリットがあります。

バンドを同時にレコーディング
ギター2名、ベース1名
Eギター
Eギター

今回はEギターもアンプ無しでのラインでの録音にしました。

僕はギターに関してはアンプでのレコーディングが好きです。
が、正しくケアされているアンプでないと逆に音が悪いと言う場合もあります。
それならばシミュレーターの方が俄然良い音だったりする場合も珍しくありません。

そして、今回はできるだけ効率を上げ、確実に時間延長での追加予算が発生しない方法を取ることを優先に考えたので、ラインでの録音を勧めました。

オススメのアンプシミュレーター
今まで使ってきた中では、これがダントツに良いです。
他にもオススメあったら教えてください。

ボーカル

仮歌収録用に準備します。

仮歌とは、ミュージシャンが今どこを演奏しているのかを分かりやすくするために最初に録音する仮のボーカルです。
1テイクだけ歌えば、あとはそれを聴きながらミュージシャンは演奏します。

もし仮歌がのテイクが良ければ、そのまま本番テイクとして使うと事もできます。

マイキングとサウンドチェック

楽器のセットアップが終わったら、マイクを立てていきます。

ドラムセットなどは10~15本ほどを立てることが大いので、ひと仕事になります。
フルハウスのドラムセットであればある程度、マイクも準備しておくのでそれも時間短縮になります。

マイクの準備ができたらミュージシャンに演奏してもらい録音のサウンドをチェック。
ミュージシャンと相談しながら修正、調整をしていきます。

モニター作り

全てのマイク回線のサウンドチェックが終わったら、全員で演奏して録音レベルと言って、「レコーディングの適切な音量」を調整していきます。

そして、ミュージシャンが聴くヘッドフォンの音量や各楽器のバランスも調整していきます。

これが整ったらセットアップは終了。

本番のレコーディングになります。

レコーディング

ProTools D-Commandのトランスポート

レコーディングも大まかに3つの工程に分かれます。

ベーシック

4名の全員で演奏してレコーディングします。

ベーシック・レコーディングの進め方

3テイクほど録音し、もっとも良いテイクを選びます。

失敗しているところや、もっと良い部分が他のテイクであれば、編集して繋いでいきます。

それでもどうしても上手く行かないところはパンチインします

パンチインとは、ある分だけを録音し直すことです。
サビの2小節目だけ演奏し直してその部分だけ入れ替えることができます。

完成したらベーシック・レコーディングは終了。
最終的にできた完成テイクをOKテイクと言います。

終了後はエディット作業

ベーシック・レコーディングが終わったら、エディットをします。

エディットは編集作業とも言って、

  • リズムがずれている箇所
  • 本当は鳴ってはいけない音やフレーズ、ノイズ

などがあった場合に修正してきます。

プロミュージシャンの場合は、エディットはしない場合が多いですが、アマチュアバンドの場合は必ずその時間をみています。

ズレた箇所がある状態にこれから他の楽器を被せていくと、基準が曖昧ですので他の楽器も全てズレていきます。
最後に編集をするとその全てを修正しなければいけませんが、ここでベーシックのドラム、ベース、ギターのみをきっちり修正しておけば、今後のパートは修正せずに済む場合がほとんどです。

急がば回れ」でして、この時間をきちんと取ることによって全体の作業時間を大幅に減らすことができます。

オーバーダビング

ライブでは4名だけで演奏しているロックバンドでも、4名分のパートだけで完成させている録音作品はあんまりないです。

ギターはダブルと言ってリズムギターを左右で別々に録音したりするのが定番です。

また、ギターソロなどはライブではリズムギターのパートが無くなりますが、録音作品の場合はリズムギターのパートも録音してあった上で、別に重ねて録音した方が迫力も損なわいです。

そういった追加で被せて録音する作業を「オーバーダビング」とか略して「オーバーダブ」と言います。

最も重要なボーカルのオーバーダビング

楽器パートのオーバーダブが終わったら、ボーカルのオーバーダブを行います。

言うまでもなく聴く人の耳が集中するパートですので、丁寧にレコーディングします。

複数テイクを録音し最も良いテイクを組み合わせてOKテイクを作っていきます。

必要に応じてエディット作業

楽器ベーシックパートと同様に、必要に応じてエディット(編集)作業をします。

主な作業内容としては、

  • リップノイズの除去
  • ピッチとリズムの修正

です。

歌が上手でない〇〇も、僕らの手にかかれば完璧な音程とリズムになって紅白まで、、あ、やめておきます。

ミキシング

各楽器の音量バランスや配置を決めていきます。

音量は固定ではなく、かなり細かく調整していきます。

バンド系だと3~4時間程度で仕上げることが多いです。

今回は、

  • 2時間で基本ミックスを仕上げる
  • 1時間でバンドと一緒に聴きながら修正

という予定を組みました。

プリマスタリング

1曲だけでオムニバス用ですので提出用にはプリマスタリング前の素材を納品します。

が、マスタリング担当者の参考用、かつバンドの視聴用に簡単に処理をします。

完成

プリマスタリングが終わったら完成です。

データをバンドに渡し、希望があればCD-Rをプリントします。

そしてバンドメンバーは自分たちの楽器を片付けてスタジオから搬出します。

1マンか2マンか

僕は基本的に2名体制で録音することが多いです。
その方が結果、早く良い作品ができるからです。

今回のようなバンドレコーディングの場合には、若手エンジニアに任せます。

2名分の人件費を若いバンドが出すのは、キツイと思いますので1名分で対応しています。

その分、準備やセットチェンジ、進行などに少し遅延が出ます。
プロの場合は、ミュージシャンの時間など色々なことを考慮して2名の方が結果、安くなるのですが、今回は少し時間がかかるかもだけど、1名でのプランを提案しました。

楽器の手配

EギターやEベース自体はミュージシャンの物を使うのが通常ですが、アンプなどはスタジオのを使う人も多いです。

フルハウスにはアンプ系はあんまり置いてないです。

理由は3つ。

  1. プロの場合は楽器テクニシャンが入ってアンプなどを音楽性に合わせてレンタルして手配してくる。
  2. それぞれに楽器の好みが違っていて、あり人には最高でもある人には最低なアンプだったりする。
  3. 保管する場所も必要になりスタジオ料金を上げないといけない。

と言ってもできないわけではありません。

アンプに拘りたい人は前もって相談ください。
その都度、音楽性にぴったりで状態の良いものをレンタルするのが効率的です。

効率よくすすめるための準備

事前に練習スタジオで録音した物を送ってもらっています。
録音はスマホなど何でも良くて音は悪くてOKです。

やりたい音楽、作りたいサウンドが分かりやすく、事前の打ち合わせがしやすくなります。
どのようなマイクでどのような音にするか、プランニングを事前に済ませておきますので、当日の進行がスムーズになります。

そして、構成譜の準備は必ずお願いします。

どんどんアウトプットしよう

こんな感じで1日でプロのサウンドクォリティーの楽曲が完成します。

CD、音楽配信、YouTubeやSNSなど、どんどん作品を発表、アウトぷっとして行ってください。
そのために、僕らのもっている技術と環境がお役にたてるなら、喜んで。

では、また。

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