こんにちは、岩崎将史です。
今回は以前からなんども記事に登場している、B&K4006(DP4006)の魅力を解説します。
優秀な音楽マイクロホン・メーカー、B&K→DPA
B&Kはメーカーの名前で正式にはBrüel & Kjær(ブリューエル・ケア)です。
そこから1992年に音楽マイクロホン専門として、Danish Pro Audio(DPA)が設立されました。
優秀なプロオーディオ用マイクロホンのメーカーです。
最高の無指向性コンデンサーマイクロホン

4006は僕的には最高の無指向性マイクです。
無指向性マイクというと、やたら反響音を拾ったボヤボヤした音になるイメージを持っている音響家も多いと思いますが、4006はそんなことはありません。
メインマイクに最高

メインマイクには1st.チョイスすることが多いです。
上の写真はDPA4011(指向性)とDPA4006のダイアフラムの距離を揃えてメインマイクとして使っています。
こうすることによってミキシングで楽器音とアンビエンスの量感を調性することができます。
組み合わせとしてDPA4011ではなくDPA4012を使うこともあります。
僕は4011より4012のサウンドが好きです。
名古屋フィルハーモニーでの録音にも必ず4006を使っています。
アコースティック楽器に最高

アコースティック楽器に最高です。
以前にかいたハーピストやまばたまいさんのレコーディングでは、様々なマイクを試しました。
やまばたさんにはブラインドで聴き比べてみたもらったところ、

このマイクの音が一番自然で、演奏してる時に聞こえる感じそのままです
このマイクとはB&K4006でした。
ドラムのオーバーヘッドマイクに最高

ドラムのオーバーヘッドにもかなりの確率でB&K(DPA)4006を使います。
タイトなサウンドが欲しい時はカーディオイドを使いますが、ジャズやロックなどでルーム感のあるサウンドが欲しい時は4006をチョイスします。
アンビエンスマイクに最高
エメラルドホールホールに立てたウィングマイク、B&K4006 Zepp名古屋のバルコニーにセットしたオーディエンスマイク B&K4006
アンビエンスマイクに最高です。
クラシックはもちろんポップスやロックの現場もで使います。
アンビエンスとして使ったときのリアリティ、臨場感は他ではなかなか出ないです。
距離の変化による音質・音量変化が自然
距離の変化による音質・音量変化がとても自然なので、特にアンビエンスマイクとして使用した時には他のマイクとの差がすごく出ます。
B&K初期モデルを引き継ぎ、20年以上も使ってます
僕が使っているB&K4006は、今は閉鎖してしまったスタジオから引き継いだものです。
僕の原点・大型スタジオ「東山ウィング」
財団法人ヤマハ音楽振興会のアーティストセクション(現ヤマハホールディングス内)が、自社アーティストの育成開発用に作った東山ウィングというスタジオがありました。
そこで導入され僕も使っていたマイクロホンです。

僕が10代から使わせてもらっていたスタジオで、とても思い出の深いスタジオ。
いずれ詳しく書いてみたいと思います。
引き継いだB&K4006

上の写真が僕が使っているフルハウス所有のB&K4006。
ウィング所有シールを残してあります。
そしてケースの資産シールものそのまま残しています。

1989年に購入ということで、30周年を迎えることとなりました。
うちの山田が、

僕が1歳の時です。すげぇ
と言ってます。
30年間トラブル無しのマイク

4本を所有していますが、今まで一度も故障無し、トラブル無しです。
もちろん毎日デシケーターで湿度管理をしてます。
全てのマイクを同じように管理していますが、このマイクの故障のなさは秀逸です。
残念ながらDPA4011は、数年に一度は必ず修理が必要になっています。
先日も1本ノイズが発生するようになりまして、修理見積もりが15万円…。
昔の素子は頑丈なんですかね…。理由は分かりません。
故障のないB&K4006はスタジオ経営者の視点では物凄くコスパの良いマイクだとも言えます。
クラシックやホールでのレコーディングでは必須のマイク
B&K4006の魅力を語ってきました。
現行のDPA4006も使ったことはなんどもありますが、所有してはいないので細かいところでのサウンドの違いは検証できていなかったりします。
もし現行をお持ちで比較テストに興味ある方は連絡ください。
一緒に実験して遊びましょう。
ということで、今回はこの辺で。
また。
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