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フリーランス【値段】ギャラの決め方|稼働日数【運営と経営】を考える

フリーランス 運営と経営 ビジネスの学び
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こんにちは、岩崎将史まさふみです。
フリーランスや個人事業でサービスを提供するときの値段の決め方についてです。

人件費の基本的な考え方については下の過去記事で解説しました。

今回はそれを踏まえた稼働日数についての僕の考えを書きます。

僕は音楽屋なので音楽を中心に解説しますが、デザイナー、ライター、プログラマーなどコンテンツの制作や作成に関わる仕事であれば、ほぼ同じ考え方だと思います。
理由はクライアントに対して1:1で技術やサービスを提供するからです。

1:∞でレバレッジの効く業態の人はもっと自由に考えたほうが良いと思います。

運営と経営

2つの視点を分けて考えることが重要です。
経営的観点と運営的観点です。

運営に必要なこと

運営に必要なことは下記です。

  • 問い合わせのあった顧客と商談をする。
  • 発注に対しての作業を行い納品する。
  • 備品や材料を調達する。
  • 見積書や納品書、請求書などの作成と発行

いわゆる見えやすい仕事であり作業であるとも言えます。

多くのフリーランス、個人事業主はこの運営≒作業が仕事だと勘違いをしてしまい、ここにリソースのほとんどを割いてしまいます。

この支援だけでは絶対に失敗するとは言いませんが、上手く言っていない、仕事に安定性や継続性がない例は主に運営面だけに意識が注力していることが多いように見えます。

経営に必要なこと

過去記事でも書いたようにフリーランスとは労働者でもあり経営者でもあります。

経営的観点でしなければならなないことは下記です。

  • 事業(≒自分)を宣伝し新たな顧客を獲得する。
  • 帳簿作成などの会計処理をする。
  • 税金や社会保険料を収める。
  • 将来に備えて新たなスキルを身につける
  • 中長期に渡って事業が継続できるように戦略を考えて実行する

他にもあると思いますがポイントだけを上げてみました。

大きな組織では帳簿作成や宣伝などは運営とも言えますが、フリーランスの場合は経営と捉えるのが多くのフリーランスの感覚だと思います。

それぞれの日数や時間の配分を決める

両者をバランス良く行えるようなサービスの値段設定をすることが重要です。
理想となる配分は下記の諸々の状況で変わります。

  • 業種
  • 事業の段階
  • 市場や社会状況

これが正解といのうはないですが、常に考えて模索しながら営むことが大切です。

日数だったり時間だったり、個々の状況によって考え方は変わってくると思います。

運営配分の考え方と例

多くの仕事は次の流れだと思います。
特殊な

  • 商談
  • 見積書の作成
  • 仕入れ、準備
  • 作業(制作、作成、本番など)
  • 納品書と請求書の作成

この流れを実行し終えて初めて売上を獲得することができます。

これを1つのパッケージとしたときに、どれくらいの工数(≒日数)が必要かを考える必要があります。
僕が普段の業務に携わる範囲内だと下記表になります。

演奏屋 音響屋 音楽屋 デザイナー

商談

打ち合わせ 打ち合わせ
見積作成
打ち合わせ
見積作成
打ち合わせ
見積作成
仕入れ 弦などの消耗品購入 消耗品
レンタル機器
運搬手配

楽譜資料
音源資料

各種資料
各種素材
準備 曲の聴き込み
楽譜の準備
個人練習
事前リハーサル
移動

仕込図作成
回線表作成
機器チェック
機器メンテ
機器積込

参考資料分析。
アイディア
スケッチ作業
 
作業 本番 本番
積み降ろし
返却
作曲編曲
デモ作成
演奏録音
ミックス
マスタリング

素材作成
レイアウトデザイン
印刷

納品請求 請求書発行 請求書発行

アップロード
梱包発送
請求書発行

アップロード
梱包発送
請求書発行

あくまでも1例で、内容や要件次第で変わります

演奏家の場合は1日の本番日に対して、

  • 問い合わせからの商談と打ち合わせ
  • 楽曲を聴いて理解を深める
  • 楽譜の準備と読み込み、練習。
  • 全体リハーサル日
  • 移動日

などがあります。

ジャンルや舞台の規模にもよりますが、週末2日の公演に対して正しく準備をするならばそれだけで2~3日、つまり週5日は運営日として取られると考えています。

それ以上の日程を詰め込むとブラック企業ならなうブラックフリーランスとなりますが、フリーランスは自身の判断で自由に労働日数を決めることができます。

その場合ざっくり1年が50週として年間100日〜120日程度の本番が最大値と考えています。

後述しますが、一般的な雇用形態である週5日の計40時間の労働で最低限成り立つ料金設定をすることが重要です。それ以上頑張ったならボーナスとして報酬を得ましょう。でないと将来的な事業化や後進の育成などが不可能になります。

経営配分の考え方と例

経営の場合は、2つに分けて考えています。

  • 企業なら労働になる作業
  • 企業でも経営になる作業

こんなイメージを持っています。

A. 企業なら労働になる作業B. 企業でも経営になる作業
宣伝を実行し新たな顧客を獲得する効果的な宣伝と集客方法を模索して実践する
帳簿作成などの会計処理をする。会計士に依頼をする
税金や社会保険料を収める。税理士、労務士に依頼する
将来に備えて新たなスキルを身につける将来に備えて新たなスキルを身につける
中長期の戦略を考えて実行する

大企業になると右側も雇用者側が対応することもあるかとは思いますが、概ねこんな仕事の分け方になると考えています。

大切なのはAとB共に、普通の会社なら全部他人が準備や実行をしてくれるということです。
これらの仕事を適切に実行しなければ、普通の企業と市場で争って勝てるわけがなくジリ貧になるだけだと考えています。
つまり実行する時間と金銭を確保できるサービスの金額設定が超重要だということです。

運営時間と経営時間の配分

運営時間に対して経営時間をどのように配分すれば良いのかを考えてみます。

年間の労働の日数の平均は220日〜240日程度です。
その中でどの程度を経営日数に割くか、運営日数に割くかをある程度を決めています。

くどいようですが、現地には僕ももっと仕事をしています。
ただし料金設定をするにあたってはホワイトな枠の中で成立する設定をしないと必ず立ち行かなくなります。

なんで立ち行かなくなるの?
と思う人もいるかと思います。単純な算数の話なのですが、説明するには少し長くなります。今回のテーマではないので、いずれ別の記事として書こうと思います。

単純に日数や時間で区切ることはできませんが、僕の場合は、

  • 商談・見積は最優先事項
  • 月末月初は経理処理のスケジュールを予め確保。
  • 起床から朝食前までは宣伝集客
  • 現場のない午前中はスキルアップ
  • 移動中は情報集と知識のインプット
  • 会計税務労務などは専門家に委託

などを意識して実践しています。

フリーランスだろうと会社だろうと人が動くコストは一緒

僕は今はフリーランスではなく会社としてやっていますが、スタッフも少ないですしほぼ個人事業に近いという意味では同じだと考えています。

年間240日の現場や制作稼働で考えるのは無能

年間240日とした本番や制作などの現場作業だけで考えいたら、運営の仕事を適切に遂行させることは不可能です。
「それ以外の日にちで頑張れば」と考えているならば、経営者として失格です。

くどいようですが、フリーランスは個人事業の経営者です。

理由を説明します。
仮に年間240日の現場作業の売上、目標金額を達成すると設定にしたとします。
240日間は現場作業に掛かりっきりですので、運営や経営面での業務は他の日にちで行わなければいけません。
それらに60日間が必要だったとします。

もし従業員や外注を使って240日分の作業を依頼した場合、あなたに残るお金は0円になってしまいます。
60日間も働くのに。

上記の例では1.25人/年のコストが必要なのですから1.25人分のコストが賄える金額設定にするべきです。

300日(年間累計労働日数) ÷ 240日(1名の年間平均労働日数)=1.25

全てのコストを織り込むべき

フリーランスは現場作業だけではなく運営面と経営面もしっかりと考えた金額設定をすることが重要です。

経営面などは僕は24時間、寝ている時でも考えていたりします。
それくらい楽しいことで何故ならそこには究極の自由があるからだと考えています。

今回はここまで。

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