こんにちは、岩崎将史です。
今回は僕がレギュラーで行っている仕事の1つ。
ホテルでのとあるイベント収録のお仕事を紹介します。
ホテルでのイベントを映像作品化
収録の目的はイベントの映像作品化です。
今回の会場はホテルニューオータニ大阪。
ホテルの1Fは広大なラウンジになっています。
夜中に誰もいなかったのでパチリ📸。
入り口にはいつもアートなオブジェが置いてあるのですが、今回2023年6月はこちらでした。
ちなみに前回は2022年の10月に訪れていますが、その下のハロウィーンバージョンでした。
その宴会場にて数十名での大規模な合唱コーラスが披露披露されます。
映像作品化だけでなく、将来的にはCDなど音源化される事も視野に入れての収録です。
最高のサウンドにてイベントを録音
映像は別会社が担当していて、僕及び僕の会社「フルハウス」は音声を担当します。
最高のサウンドでイベントのスピーチや音楽などを録音します。
録音したデータはスタジオに持ち帰り、後日に編集やミキシング、マスタリングなどの処理を行い仕上げます。
今回の収録はVLOGも公開しましたので、合わせてご覧ください。
50本を超えるマイク本数
このイベントでは50本を超えるマイクが毎回用意されます。
PAと兼用するマイク
マイクの殆どはPAと共有して使います。
今回は、
- 有線マイク 25個
- ヘッドセットワイヤレスマイク 27個
- その他マイク4個
でした。
この時点でマイクの本数が50本を超えています。
その中でもヘッドセットのワイヤレスマイク27人分というのは、中々にない大規模なマイク構成です。
積み上がったワイヤレス受信機をVLOGに収めてますが、中々に壮観です。
これらのマイク回線はステージボックス「YAMAHA RIO」に入力され、DANTEシステムにてPAと共有して使います。
録音専用のマイクも用意
PAと共有しない録音専用のマイクも用意しています。
今回は14本のコンデンサーマイクを用意。
- SCHOEPS
- B&K
- DPA
といったクラシック音楽録音では世界的定番のマイクで揃えました。
これらは録音用プリアンプへ直接入力しています。
舞台の長さが数十メートルに及ぶので、40mのマルチケーブルを12チャンネル分持っていき、足りない分は20mのマイクケーブルを組み合わせて結線しました。
マイクプリアンプはこれまたクラシック音楽録音の世界的大定番「Millennia HV-3D-8」。
その後はスプリッタで3つのシステムに分岐して録音しました。
録音トラック数は72
今回の収録トラック数は72トラックになりました。
64トラックの録音システムを3台に持っていくことで対応しました。
72トラックなのに64トラックの録音システムでは足りなくない?
と思う人もいるとおもいます。
72トラックのシステムを用意することも可能ですが、最も効率的かつ合理的なのが64トラックのシステム複数だでの録音と僕は考えています。
3つのシステムを組み合わせて72トラック録音とバックアップ
64トラックの録音システムでも2つを組み合わせることで2倍の128トラックの録音が可能になります。
さらに僕はバックアップを必ず用意するので、もう2台の録音システムがあれば完璧…、ですがそこまで用意しなくても3台あれば72トラックとバックアップが可能なります。
- 1台目は、Aトラック+Bトラック
- 2台目は、Aトラック+Cトラック
- 3台目は、Bトラック+Cトラック
みたいな形で運用すれば、どれか1台が止まっても必ず全てが録音できています。
もちろんそれぞれのフェイズレベルでの時間軸同期は確認済みです。
MTRX Studio 最高
オーディオインターフェースにはAvidの「MTRX Studio」を使いました。
今年のはじめに導入したのですが、そう言えばレビュー記事をまだ書いていませんでした。
近々書きたいと思います。
本当に最高のインターフェースでして、
- アナログ入出力 – 16チャンネル
- DANTE入出力 – 64 チャンネル
他にもありますが、これらが1Uに収まっていて64チャンネルを自由にパッチして録音できるんです。
導入以降、ライブ・コンサート関連の録音はMTRX Studioがメインになっています。
このイベントは毎回、ケータリング弁当が用意されています。
今回はこちら。
録音データはスタジオにて仕上げ
録音したデータはフルハウスのスタジオに持ち帰って、後日仕上げていきます。
スピーチ関連のトラックは本番完了後に即納
音楽分は後日スタジオで完璧に仕上げていきますが、スピーチ関連のデータだけは毎回、収録直後に映像さんにお渡ししています。
イベント終了後、日にちをおかずに映像公開を目指していますので、直ぐに映像編集に取り掛かって頂けるようにしています。
スタジオでの編集・調整作業
スタジオでは編集や調整作業を行っていきます。
今どきの編集技術は、
- 不要なノイズ音の除去
- 演奏ミスした所の差し替え
- ピッチやリズムの修正
なども行なえます。
主催側の音楽担当とオンラインで数回のやり取りを重ねながら音楽のマスター音源データを作成していきます。
最高の機器を組みあわせ
このブログではこれまでも何度も書いて生きていますが、音源の仕上げには最高のアナログとデジタル機器を使っています。
2023年6月の現時点では、ProTools HDXにてミキシングし、dCS Debussyにてアナログ化。
ManleyのSLAM! Mastering Version とMassive Passive EQ Mastering Version で調整。
Dangerous Music の Convert AD+ にて動画用フォーマットに適切なサウンプリングレートとビットデプス、ラウドネスレベルにてマスターデータ化しています。
イベントやコンサートの収録
この様な感じでイベントやコンサートの収録も行っています。
今回のクライアントとは毎月お仕事を頂けるようになり、2年ほどのお付き合いになりました。
以前は映像業者やPA音響業者に録音もしてもらっていましたが、どうにもこうにもサウンドにクォリティが不満で、弊社WEBサイトから問い合わせを頂いたのがお付き合いの始まりでした。
もし同様に悩まれている方がいらっしゃいましたら、是非一度ご相談ください。
僕の会社「フルハウス」のお問い合わせフォームからご連絡頂くのが一番早いです。
今回はこの辺で。
ではまた。