こんにちは、岩崎将史です。
先日、米田香さんというピアニストの録音と動画制作を担当させて頂きました。
アルバム制作のレコーディングの中で、数曲だけ撮影もさせて頂いたのですが、そのうちの1曲が公開されました。
その動画がこちら。
「What a Friend We Have in Jesus」という曲です。
今回のブログは、この録音と撮影についてか軽く解説紹介。
スタジオでのピアノ演奏動画を作ってみたいという人の参考になる?
のかどうかは分かりませんが、興味がある人は読んでみてください。
録音と撮影は『フルハウス』にて
今回の録音と撮影は僕のスタジオ『フルハウス』で行いました。
20年以上に渡り、音楽専用のレコーディングスタジオとして運営してきました。
近年はカメラや照明などの撮影機材も充実させて、動画制作の依頼案件も増えてきています。
その様な中、米田香さんから、
私のソロ・アルバムを作りたいのですが、お願いできますでしょうか?
もちろんですとモ〜
ということで録音開始。
一度に全曲のレコーディングを行うのではなく、少しつづ録音して曲を増やしていく事にしました。
そして、その初回の録音の際に、
どうせ録音するなら、数曲は映像も押さえましょうモ〜
とご提案。
フルハウスではカメラや照明なども少しづつ拡充させてきましたので、レコーディングと同時に動画の作品も作ることが可能です。
1曲1時間程度を目安にレコーディング
米田香さんのレコーディングは1曲1時間程度を目安に進行していきました。
1テイクを録音し聴いて確認。
それを踏まえてテイク2、3と重ねていきます。
最後にどうしても気になる部分があればパンチインするという極々オーソドックスな録音方法です。
1曲1時間程度を目安とし、半日で3曲ほど録音していくというペースです。
録音と同時に撮影
この録音の時に、カメラを3台用意させて頂きました。
米田香さんの希望は手元も中心の映像。
そこで2つのカメラを手元狙いにし、1台のみ顔の表情が撮れるアングルで設置しました。
カメラはSONY α7SIIIが2台と、α7IVの1台。
3ペアのステレオマイキング
上の写真は録音時のマイキング。
撮影用の照明で影になっていて少し見づらいですが、
- ROYER R-121
- B&K(DPA)4006
- NEUMANN U-87Ai
をそれぞれステレオペアで用意し、合計6本のマイクで収録しました。
時間を掛けずに仕上げる
録音を終えたら、次の2つの工程を行います。
- 音声の編集・調整・仕上げ
- 映像の編集・調整・仕上げ
音声の編集・調整・仕上げ
音声の編集や調整はエディットやミキシングなどとも呼ばれます。
今回はピアノ・ソロですので、特に難しい工程はありません。
OKテイクを作成したのち、リバーブ残響の量感などを決めたら仕上げ(マスタリング)です。
映像の編集・調整・仕上げ
映像はカメラ・データを読み込んでからの編集作業。
- 色域はHLG BT2020
- 解像度は4K 4:2:2 10Bit
というHDR仕様にて収録しました。
僕は演奏動画は基本的に4K HDRで収録することが多いです。
今回は複雑な事は行わず3つのカメラをスイッチング(切り替え)のみ。
ピアノ・ソロなので複雑な編集は必要ないというのもありますが、編集に時間をかけないことも大切。
こうした演奏動画の編集依頼の場合、1時間程度で完了する範囲内での作業感を提案しています。
複雑な編集で時間をかけるとその分、編集費が膨らみます。
演奏動画の場合、ポイントだけ押さえ手数を掛けず、継続的に発信していくというのも大切だと考えていますので。
サムネイルを作成
動画が完成したら最後にサムネイルを作成して納品完了。
今回はサムネイル用にスチル撮影を行っていませんでした。
そのため動画ファイルから1カットを書き出してサムネイルそ作成しました。
4K10Bitで取っているとそれなりになんとかなるものですね。
もちろんスチル撮影には敵いませんが。
アルバム情報はまた後日
今回収録した他の楽曲も今後のリリースなどが予定されているようですが、まだ詳細は伺っていません。
情報が分かったらまたブログにも書きます。
こんな感じで日々、レコーディングや演奏動画の制作依頼も承っています。
興味ある方は是非、お問い合わせください。
今回はこの辺で。
ではまた。