こんにちは、岩崎将史です。
音楽や舞台、映像の業界は普段から「製作」と「制作」は明確に分けて話をします。
仕事で名刺交換などするときに、どちらなのかという事で大きく会話のベクトルが変わってきます。
既に説明しつくされていることですが、改めて解説します。
製作と制作の違い
言葉の意味合いとしては、製作は実用的な物品や商品などの作製、制作は芸術などの作品を作ることです。
音楽業界やエンターテインメント業界では、次のように使い分けられてます。
製作
世間的にはプロデュースと呼ばれています。
コンテンツがビジネスとして成立するための、大枠とデザインし実行するポジションです。
具体的には企画をし、宣伝など集客の段取りをとり、コンテンツを展開する場所はメディアを選定し、プロジェクト全体のチーム編成や工程管理を行い、そしてそれらに必要な資金調達と管理を行います。
要は経済というかビジネス的ヒエラルキーでいうと、プロジェクトにおいてはもっとも責任をポジションであり、成功すれば最もリターンを得られるポジションです。
(で、あって欲しい…)
制作
芸術作品などをつくるという意味がある言葉です。
これら芸術作品には、絵画や音楽だけでなく演劇や映画、映像番組やゲームコンテンツなどあらりゅるエンターテインメントがあります。
制作はこれらを作る実作業の部分になります。
言葉だと分かりにくい。マインドマップで解説
マインドマップにしてみました。
どちらの分野の仕事しているかで「製作」に携わっているのか「制作」に携わっているのか、言葉が変わります。
その時のポジションであり、人の区分ではない
なお、この分類は「何の仕事」(≒作業、タスク)をしているのか、という区分であり職業や職種の区分ではありません。
両方担当することも珍しくない
例えば「プロデューサー」という肩書きで、作曲をしているひともいますし、演奏や、レコーディングを行う人もいます。
資金管理のイニシアティブを持っていて、采配を振るうポジションであればプロデューサーとも言えます。
ディレクターとして企画、宣伝、工程管理をがっつり行いながら、ステージ本番日は表は外部に任せ、進行やディレクションを行う人も珍しくありません。
その場合は、製作サイドのディレクターでありながら制作であるとも言えます。
僕も案件によっては両方の立場だも〜
フィールドは人それぞれ
企画をあえて製作に入れていますが、制作者のアイディアで作品の中身が固まり、興行として成立するところまで、ほぼ固められている場合もあります。
例えばバンドが、
こんなライブをこの場所でこういう風に集客してやろう!
と企画をまとめ、会場押さえや宣伝、販売の製作実務をイベント会社がやる場合もあります。
普段は制作で舞台監督をしているけど、ライブの企画を考えて製作するときもあります。
常に両方を受け持っている人もいます。
サッカーでいうと、DFやFWなどポジションは色々あります。
専門のポジションしかできない人もいれば、複数のポジションを持ち広くフィールドで活躍できる人もいます。
仕事でも今回は音響、今回は舞台監督、今回は工程管理など多くの経験を積んでいる人たちが集まった方が、役割分担と意思疎通がスムーズになり、結果良い作品がスムーズに作れることの方が多いです。
日本語、ムズカシイネ…も〜
ということで、今回は製作と制作についての話でした。
では、また。
演劇や映画、TV番組など他の業界でも同じような区分があると思いますが、僕はあまり詳しくないので、普段から関わっている範囲内に限定しました。