こんにちは、岩崎将史です。
作編曲、サウンドプロデュース業をフルハウスという会社を経営しながらやってます。
音大でも教えたりもしています。
今日は、音楽制作の相談や依頼を頂いた時に、僕がどう言うことを考えているのかと言うのを解説します。
2つの作り方。シンセか生演奏か
オリジナル楽曲の制作には、ざっくりと2つの考え方があると思います。
- MIDIとか、打ち込みと呼ばれる電子音による自動演奏機能を使った曲作り
- 生演奏を中心に録音する曲作り
その音楽に求めている目的によるので、一概にどちらが良いとは言えませんが、前者の方が安価に作れます。
音楽家としては後者の方が、感動というか本来の音楽としての表現、説得力を持たせられます。
ただし、編曲、楽譜、演奏家、録音スタジオ、エンジニア、などかなりの人員が動きますので、制作費は高くなる事が多いです。
打ち込み音楽制作の限界
打ち込みの方が安価だから良い、かというと必ずしもそうではなく、「本物に負けないように」しっかりデータ作ろうとすると、驚くほど時間と手間がかかります。
その時間と労力=コストかけるなら、「僕の取り分減らして構いませんので、いくつかの楽器は生演奏の録音にしましょう」という話をさせて頂いております。
全部の楽器を生演奏にしなくても良いです。核となる主要な楽器のいくつかを「生演奏に変える」だけで、サウンドは大きくレベルアップします。
丸1日かけてMIDIデータを触ったとします。
触る前よりは全然、よくなります。
機械っぽさ、不自然さはどんどんなくなります。
が、30分間、演奏者に来て頂いてサッと録音したテイクには、それでも構いません。
クリエイターが1日データ触るのに出すギャラよりも30分のギャラを、演奏家と録音家に払った方がよくないですか??
と僕は考えています。
生演奏の力やオーラ
生演奏のサウンドの美しさ、説得力は打ち込みでは絶対に再現できません。
打ち込みスキル自体は誰にも負けませんが、それでも限界はあります。
僕は、もともと自宅を防音室にして10代の頃よりアレンジやサウンドプロデュースなどの仕事を受けて、レコーディングやCD作りなどを行なってきましたが、自宅だとどうしても打ち込み中心になりがち。
それが嫌で、27の時に思い切って大借金を抱えて、フルハウスを作りました。
「僕の取り分減らしても、その分で 生演奏を入れようモ〜
そう言い続けて17年。
少しづつですが、名古屋にも同じような価値観を共有できるクライアントが増えててきている気がしています。とても嬉しいです。
EDMなどのエレクトロはまた別の魅力がある。
僕が自分で曲を作り始めるきっかけになったのは、小学校の時でPCとの出会いがきっかけでした。ですので、コンピュータを使用した音楽づくりは誰にも負けませんし、それはそれで大好きです。実際に、ここ数年だけでもEDMのような、いわゆるエレクトロな楽曲の受注が多く、200曲以上は納品させていただきました。
音楽の基本は生演奏
ただ、いわゆるポップスだったり、アーティストの作品となると話は別です。
「予算がないから」という打ち込みのピアノやギター、バイオリンやホーンで作られたCDを僕自身が「お金を出して聴きたい」とは全く思わないからです。
良いものを作らなければ、聴いてくれる人も買ってくれる人もいない。
そう信じて、作曲、編曲、録音を毎日行なっています。
上の写真は、本日作業した作業画面です。
とあるポップスの編曲の依頼を頂きました。
打ち込みで作成した曲に、来週ホーンセクションとストリングセクションの生演奏を被せる予定です。
サウンドや音楽の「感動」が物凄く変わります。
そして、少しでも多くの人の「本物の音楽や演奏」に触れていただけたら嬉しいです。そんな作品作りをしてみたいというアーティストや、いまいち楽曲にパンチがないと感じていらっしゃるプロダクションの皆さんにも。
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