岩崎将史です。
先日、とある会社の幹部と雑談をする機会がありました。
誰でも知っている会社で、社員数千人規模。
そこで行われている改革の状況をお聞きして、こういう現実があるということをシェアしたく、ブログに書いてみます。
成果を上げてきた取り組み
その会社は近年、営業成績を上げるべく様々な取り組みを行ってきました。
クリエイティブチームの立ち上げ
これからの新たなマーケティングやプロモーション、そしてマネジメントのより良い方法を考えるべく、若手の優秀な社員を中心に数名で新たなクリエイティブスタッフチームを結成。
新たな取り組みが勧められていきました。
時代に合わせたSNSへの取り組み
facebookをいち早く取り入れたのはもちろんです。
が、若いクリエイティブチームは今、そしてこれからはインスタグラムの時代だということで、インスタグラムを取り言えればマーケティング活動を始めました。
既にかなりのフォロワー数を獲得している新人女性社員のアドバイスを取り入れつつ、様々な形でイベントなどの情報を発信。
販売促進に繋げてきたとのことです。
完全に時代にマッチしたあるべき手法だと考えていました。
商品のプロモートからストーリーのプロモートへ
クリエイティブチームは、
今は商品のプロモートではなく、
ストーリーや人をプロモートして売る時代だ
との方向性を出しました。
商品自体の露出はもちろんですが、合わせてその商品に対する販売員の思いやストーリーをSNSなどでアウトプットすることを始めていました。
具体的な事は書けませんが、効果を上げつつありました。
が、狙った効果以外にも、若手営業マンのモチベーションが上がりより活気が作られてきていたとのこと。
非常に理にかなっており、素晴らしい取り組みだったのではと考えます。
サービスの合理化とブランディング
サービスの合理化と人材育成、トータルでの企業の基礎力をアップさせると目的で、それまでは完全に分離していた技術職と営業職を有機的に繋がるようにしてきました。
技術力も接客をし、お客様に対し状況と必要な処置を説明し、了解を取り付けるという取り組みです。
技術について理解の劣る営業サイドよりも具体的的確に説明することができ信頼関係を構築するとともに、技術者の対話、説明スキルを上げ仕事全体の効率を高めようと言うものでした。
技術者もお客様と対面することになるので、作業着もオシャレで失礼の無い物になり、士気も高まっていたと言います。
新たな取り組みの否定。今行われている取り組み
これらの事が行われていましたが、親会社から執行役員が来て状況が一変したようです。
これからの時代に備え、全体で力を付けていくとの趣旨です。
インスタ禁止。フェイスブックへ注力
親会社ではFacebookが推奨されています。
特段Instegramが禁止されている訳ではないですが、
グループとしてはFacebookが推奨されている。
FBページは良いが、インスタグラムはダメでしょ。
その時間があったらFacebookにしなさい。
との命令。
せっかく気づき上げてきたフォロワー数を泣く泣く…だったと。
ストーリープロモートの禁止へ
営業マンやストーリーをアピールしてどうする。
もっと商品の説明に専念すべき。
との決定が下さたそうです。
言うまでもないですが、現在ではネットを中心に商品自体の知識は誰でも簡単に手に入ります。
後は「誰から買うか?」という事がセールスの重要な要素になります。
ブランディングの廃止
技術者の作業着のブランディングや顧客への印象にコストを掛けるのは「無駄」だ。
ということで、作業着は昔に戻されたそうです。
油や汚れの目立つ仕様に戻され、当然ですが接客時の印象は下がってきているとの話。
クリエイティブチームの解散
最終的に若手を中心に立ち上げられたクリエイティブチームは解散しろとなったそうです。
クリエイティブスタッフは各販売店のいち営業マンとして、現場でのセールスのみに専念することになりました。
そしてWEBマーケティングなどで浮いた予算で、
もっとチラシとポスターを作れ。
という施策が進行中とのこと。
結果はマイナス。そうすると…
執行役員が入ってきてから、当然ですが業績は上がらないそうです。
第3Qは営業損益がマイナスだったとの事。
そうすると当然こうなる気配が。
余分な人員が多いのではないか
これは令和元年の今の日本の誰でも知っている会社で起こっていることです。
冒頭にも書きましたが、この会社を悪く言いたい訳ではありません。
ビジネスの世界は結果が全てですので、これを機に業績を伸ばすかも知れません。
僕個人としては「え?」っと感じましたが。
おそらく多くの会社で業種問わず似たような事が起こっているのが今の日本の現実だと想像します。
これは誰かを批判したいわけではありません。
現状の1つを認識して、僕自身や僕の周りの人が仕事や将来のために考える材料にになったらと思っています。
そのため何かしら結論のある話ではないことをお断りしておきます。