僕は「Jazz Connection in 名古屋」というジャズのイベントの舞台制作を担当していました。
2015年から毎年9月に開催されていたジャズのライブ・フェス的なイベントです。
2020年の昨年は残念ながら中止となりました。
言うまでもなく、新型コロナウイルスによる影響です。
今年も主催である実行委員会はギリギリまで開催を迷っていたようです。
ただし昨年につき今年もとなると、このイベント事態の意味が問われることになります。
そこで非常事態宣言と万円防止充填措置が出ている中、ガイドラインをしっかりと遵守した形で開催できる方法を模索することとなりました。
ガイドラインを遵守すると客席のキャパシティは通常の半分以下になってしまいます。
これでは例え入場チケットが完売したとしても運営は無理となります。
そこで、
- 入場チケットはガイドライン内で販売
- 有料ライブ配信のチケットも販売し多くの方に視聴できるように
という2つの方法を取ることにしました。
そこで今回の僕の仕事は例年行っている「舞台監督と舞台進行」だけでなく「有料ライブ配信業務」が加わったのです。
コロナ禍で1年の休止を経て再開
そして、去る2021年9月25日の土曜日に大きな事故もなく、無事に「Jazz Connection in 名古屋 2021」を開催することができました。
多くの方に観て頂く事ができ、結論としては大成功でした。
- リアル観客はガイドライン内で満席
- 有料ライブ配信のチケットも多くの方に
という2つの方法ともに上手くいきました。
リアルチケットは例年と同じ方法で販売。
ライブ配信チケットについては僕の会社「フルハウス」で有料ライブ配信のシステムを整備しているので、そちらで対応することにしました。
今回はこのイベント「Jazz Connection in 名古屋」ならではの難しさがあって、本番が終わるまでかなりドキドキしました。
その辺りを少し詳しく書いてみようと思います。
当日の舞台裏の様子をVLOG動画にもしてみましたので、お時間ある方は見てみてください。
舞台監督の仕事
通常の舞台運営とライブ配信業務を両方受け持つというのは普段からやってますので問題はないです。
ところが「Jazz Connection in 名古屋」では、このイベントならでは問題というか難しさがありました。
「Jazz Connection in 名古屋」ならではの3つの困難
- 仕込から本番までを1日で
- 6バンドが出演する規模の舞台と配信を両方運営
- 会場ホールにインターネット回線がない
という通常とは少し違う要素が3つありました。
正しく準備をすれば問題なくいけるはずですが、普段より少しだけ脳の使いどころが広く緊張するイベントです。
この3つの「できるのか?」をしっかりと準備をしてクリアしていきました。
仕込から本番までを1日で
「6バンドが参加する音楽フェスイベント」というのは難しくありません。
もっと大規模なイベントが世間では日常的に行われています。
「仕込みから本番まで1日で完了」というコンサート・イベントも珍しくありません。
これも毎回行っている通常の運営の流れです。
今回はこの両者が組み合わさっています。
そして組み合わさっているだけであれば、これも「Jazz Connection in 名古屋」では毎年行っていることでしたので問題ない仕組みを作ってきていました。
6バンドが出演する規模の舞台と配信を両方運営
舞台の運営と配信の両方を受け持つ事も、コレまで何度も経験しています。
そのため今となっては何ら難しい事ではありません。
今回は6バンドが出演する規模で仕込みから本番まで当日のみで、舞台の運営とライブ配信を同時に行うという中々にプレッシャーのかかる状況です。
どれか1つでも、例えば前日仕込みの翌日本番であれば全然別世界というか余裕を持って全てに対応できます。
- 2.5時間で機材搬入から仕込み完了
- 2.5時間で全バンドのサウンドチェックとリハーサル
- 4時間程度の本番
- 1.5時間で撤収
- ホール設備・備品を全て消毒して返却
という流れになります。
会場ホールにインターネット回線がない
更に追い打ちを掛けるのが「会場ホールにインターネット回線が無い」という問題でした。
これまでもインターネット回線がないホールでのライブ配信は数多く行ってきました。
こちらのライブ配信を行った「東海市芸術劇場」もインターネット回線がありませんでした。
携帯電話用SIMを複数束ねて使う機器を持ち込んで対応しました。
こちらのコンサートもそうでした。
上記コンサートは名古屋市の名東文化小劇場でした。
このコンサートが行われた2020年12月の時点ではインターネット回線がホールにはありまえんでしたが、2021年には整備されネット回線を借りられるようになっています。
携帯SIM回線の場合、通常の配信よりも画質や音質をかなり落とさなければなりません。
それでもやり方を工夫すれば何とかコンサート番組として成立するクォリティはキープできます。
ただし常に「電波が混み合って通信回線が遅くなったり途切れたらどうしよう」というストレスが本番終了まで体を覆ってしまいます。
3つの組み合わせ。乗り越えられるのか?
という感じで1つ1つは大したことがない、というかそれぞれ困難を解決する方法を僕の中でノウハウかしてきていました。
ところが今回はそれら3つが全て組み合わさった状況です。
正しく準備をして段取りを取れば出来るはずですが、何事も未知の体験というのは緊張するものです。
ただし、新しい試みは不安以上に楽しみが上回ります。
解決する方法と対策を考えて実現していく。
モノづくりはこうした楽しみに満ち溢れています。
無事に公演成功
最終的には事故も無く公演は大成功。
実に多くの方に見て頂く事ができました
リアルの入場者はガイドライン内で満席となりました。
そしてライブ配信チケットも多くの方にご購入頂き視聴して頂くことができました。
生配信終了後にもアーカイブ配信を見るためにチケットを購入頂いた人がいたのも嬉しいです。
やって良かった。
実行委員会によると「来年もやりたい」との事です。
実際にどうなるかは分かりませんし、コロナウイルス問題もまだまだ先は分からない状態ですが、実現する際には、ジャズコネクションのオフィシャルサイトや、
僕の会社「フルハウス」のホームページで告知していきます。
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ぜひチェック&登録しておいてくださいね。
また有料・無料を問わずライブ配信を行いたいアーティストや団体など、興味ありましたら「フルハウス」か、このブログのお問い合わせフォームから相談いただければと思います。
ということで、今回はこの辺で。
ではまた。