こんにちは、岩崎将史です。
最近は機材の売却ネタが続いています。
わざわざ記事にすることでも無いと思いますが、思い出の機材は足跡を残して起きたくなります。
今回、売却した機器は maag audio「PREQ4」。
10年ほど使用してきました。
そこで10年に渡る長期使用レビューみたいな感じで記事にしてみます。
maag audio「PREQ4」はどんな機材?
今回、売却したのは maag audio の「PREQ4」。
どんな機材なのか?を一言で表すと「マイク・プリアンプ」です。
俗に「ヘッド・アンプ」「HA」「プリアンプ」などとも呼ばれます。
超ハイファイなマイクプリアンプ
マイクプリアンプや製品によって音質、サウンドキャラクターが大きく異なります。
「PREQ4」のキャラクターは「超ハイファイ」という印象でした。
いわゆる「太い」と表現される音とは真逆。
中高域がカチっとしていて、音像が常に前に張り付いた感じのサウンド・キャラクターです。
魅力はAIR BAND EQ
僕が maag audio「PREQ4」を購入した理由はマイクプリアンプが欲しかったからではありません。
このプリアンプには AIR BNAD EQ と呼ばれるイコライザーが付いているのが最大の特徴。
AIR BNAD EQ はミキシングでエアーと呼ばれる高域をスムーズに持ち上げるのに特化したEQです。
ボーカルなどに試してみると実に素晴らしいEQでした。
AIR BNAD EQ をブーストするだけで存在感がグッと出てきます。
API500 ラック仕様
maag audio「PREQ4」はAPI500と呼ばれる規格で作られています。
先日ブログ記事にした Shadow Hills Industries「Dual Vandergraph」などと同じく、APIが定めたラックシャーシに入れて使います。
APIラックシャーシだとボディや電源部分のコストが落とせるのと、故障の際にその機器だけ外して修理に送ったり交換できるのが魅力です。
BOYS & MEN のボーカル録音で主に使用
maag audio「PREQ4」は主に BOYS & MEN、通称「ボイメン」のボーカル録音で主に使ってきました。
ボイメン初期から「威風堂々」というレコード大賞新人賞を受賞したアルバムまでは、フルハウスでレコーディングをさせて頂くことが多かったです。
購入したのはボイメンが始まるより前でしたが、偶然にもメイン・エンジニアがボーカルに maag audio「PREQ4」が大好き。
ボーカルには必ず使用していました。
僕にはEQだけの方が合っていたかも
ボイメンのレコーディングでは多用したmaag audio「PREQ4」ですが、他のレコーディング・セッションではあまり出番がありませんでした。
maag audio「PREQ4」が悪いという訳ではないのですが、フルハウスのマイクプリアンプはとても充実しているのでどうしても使用の優先順位が下がってしまいます。
魅力のAIR BAND EQは録音時やミキシング時に使いたいのですが、 maag audio「PREQ4」はマイクプリアンプ付き。
マイクプリアンプをスルーし、ラインレベルで入力できるようなスイッチなどがあると良かったのですが…。
プリアンプのサウンドキャラクターが独特というのも相まって、他のプリアンプの後やミキシング時のアウトボードEQとしては実質使えませんでした。
収録やミックス時の補正EQとしてAIR Band EQ を試してみたいと考える僕には「PREQ4」ではなくEQ単体の「EQ4」や「EQ2」の方が良かったかも。
ということで必要な人の元で使っていただけるよう売却することにしました。
ヤフオクにて売却完了しました
そして無事にヤフオクにて売却を完了しました。
売却価格は2台セットでは15万7千円。
現在の新品購入価格が1台、15万1,500円(2022年11月現在)ですので、1台分の価格で2台をゲットしていただいた感じです。
ただし僕が購入した当時は円高の時代で1台10万円ほどでした。
ヤフオクの手数料10%や送料を引くと、14万円。
10年ほど使った上で購入時の70%での価格ということであれば一般的には悪くないのかな?とも思います。
ただ近年売ってきたきた機材たちはいずれも購入金額の1.5倍~3倍程度で売却できたビンテージ機器ばかりでしたので、ちょっと残念というか感覚が麻痺してしまっていますが。
購入者には有意義に使っていただけたらと思います。
それではこの辺で。
ではまた。