1ヶ月ちょっと前の話ですが、eGPUとグラフィックボードを導入してみました。
しばらく使ってみたのですが、これが大変よい成果をもたらしてくれています。
外付けグラフィックボードを導入した理由

最近はライブレコーディングと合わせて映像の撮影することも多いのですが、その編集作業のオーダーがかなり立て込んできていました。
今の環境だとこれらをスピーディーに進捗させるには結構厳しいなと。
4Kの動画編集に限界を感じた
中でも主な理由は、4Kのマルチカメラでの動画編集に限界を感じたからです。
5~6台の4Kカメラで撮影された動画をPremer Proにならべると…。
- MacBook Airだと全然無理…
- MacBookPro15インチフルスペックでも、ガクガクになることも…
高度な3Dグラフィックゲームを4Kや5Kディスプレイだと厳しい
これは導入した理由ではないですが、MacBookPro15インチを使っていた時に、3Dの高度なグラフィックのゲームで遊ぶ機会がありました。
MacBookPro15インチはRetinaディスプレイということで、4Kの精緻な解像度で表示できます。
動きがガクガクで「これだけの処理をするとこんなものかぁ」と思っていましたが、クラムシェルモードを有効にして、フルHDの外付けディスプレイで遊んでみたときに、めっちゃサクサクになりました。

?! グラフィックボードが弱いんだ !
仕事柄、あんまり映像や動画についてのPCスペックは興味がないのですが、所謂ゲーミングPCというのが必要な理由がこの時に分かりました。
動画編集の携帯性は必須

動画編集するならデスクトップPCにすべきでは?
という意見もあると思います。が、僕は携帯性にかなりこだわっています。
例えばコンサート録音の現場などだと、仕込みが終わって次の作業までに30分や1時間くらい待ちという状態も珍しくありません。
打ち合わせや時間調整でカフェで30分というのもあります。
そんな時にもサッと記事を書いたり動画編集したりというのを、僕もやってますしスタッフにもやって欲しい。
SSD数テラバイトをMacBookProに乗せているのでは、常に全てのデータがノートPCに入っていて、

おりゃ〜1分1秒たりとも無駄にするな〜。働け〜
という鬼の意思の現れなのです(笑)
なぜeGFX & Radeon vega 64xにしたのか?

グラフィックカードは、PCI、ePCIなどと呼ばれるPC本体のスロットに差し込んで使います。
そのため、MacBookProでグラフィックボードを使いたいたくでも、ePCIカードを指す事ができません。
それを解決するためにeGPUボックスというThunderbolt 3で外部接続するための箱が売っています。
いろいろな商品があるのですが、最終的にeGFXとRadeon vega 64xの組み合わせにしました。
Apple 純正はたかい
アップル推奨品としてアップルストアで専用のeGPUボックスが販売されています。
下記のBlackMagicのeGPU Proは14万円強。
Blackmagicと言えばMacでの映像業務では定番のメーカー。
MAスタジオでは映像出力にまず使っています。
フルハウスでもナレーションやアフレコの仕事で使っています。
性能の劣る物は半値程度ですが、作業効率をアップさせるために導入するのに性能の劣る物にお金を使うほど辻褄の合わない話はないです。
詳細をみてみると中身のグラフィックカードは、「Radeon vega 64x」という物らしい。
ググってみるとカード自体は、めっちゃ安い。4万円くらい。
これを動かせるeGPUボックスがあれば良さそうなので、探してみます。
eGPUボックス自体は色々あるのですが、「MacBookProで快適に使えている」という情報が欲しい。
実績のある物でないと不安

さらに探していると、上記写真の「Sonnet eGFX Breakaway Box Thunderbolt 3-to-eGPU PCIeカード拡張システムソリューション」(長い…)というのを海外の映像クリエイターが使っている記事をみかけました。
公式サイトはこちら。
MacBookPro15インチで使っている人がいたので、よさそうだと値段をチェック。
値段がこなれてきてた
Amazonで確認すると、先のApple推奨のBlackmagicより遥かに安い。1
15万円弱の商品が、8万円ほどで揃えれます。
(というか、この値段が普通)
ちょっと前はかなり高かったようですが、値段もかなりこなれてきているらしいとの情報もあったので、直ぐにポチりました。
これはケースだけですが、4~5万円くらい。
Blackmagicを見た後だど中々現実的。
これにお好みのグラフィックカードを挿せばよいのですが、これがもの凄い種類があります。
そして新しい物はどんどん高性能になっているらしい。
で、現時点ですがそれほど超高性能という訳ではななさそうですが、Radeon vega 64xというグラフィックカードにしました。
正直、この世界は全く詳しくないので冒険せずに最もスタンダードっぽい物を選びました。
グラフィックボード関係の記事をみていると、アプリが対応しているカードでないと能力を最大限にいかせないらしい事が分かったからです。

Apple推奨のBlackmagicのProって奴と同じ構成のカードならきっと大丈夫だモ〜
と考えました。
こちらも早速、ポチリ。
合計で8万円なので、Apple推奨品の半額。
さて、結果はどうなることでしょうか。
導入したメリット

早速、使い初めて1ヶ月ほど。
結論は「良い買い物をした」です。
編集作業がめっちゃ早くなった
Premir Proでの4Kのマルチトラックでの動画編集も完全にスムーズです。
何のストレスもありません。
内蔵グラフィックカードだけでは少しガクガクになる事もありましたが、これはノーストレス。
エンコードは未計測
エンコードに関しては測定して比べた訳ではありませんが、マルチのライブ映像を繋いでエンコードするだけでしたら、5分程度の曲が2分30秒程度で完了しました。
調べたところソフトによるらしい。FinalCutProだと効果抜群との情報もあります。
数値を測定してみると面白いかもしれませんが、そんな時間はありませんので興味のある人はより専門的なサイトをチェックしてみてください。
マルチディスプレイのロックも早い
今まで僕の作業デスクは、ひとつ問題という程ではないですが、困ったことがありました。
3画面の右側が中々ロックしないのです。
このbelkinのドックを使っているのですが、毎朝起動時に、3~5回ほどディスプレイの電源をON/OFFしたりINPUTを切り替えないと画面が移りません。
最終的には映るので実用上の問題はないのですが、結構それで30秒以上はロスをするのでイラッとしてしまいます。
おそらくドックのディスプレイポートからの出力信号が弱いのではないかと考えています。
eGPUボックスからディスプレイに接続したら、このような症状がまったくなり一発でロックして画面が映るようになりました。
こころなしかBelkinのドックよりも画像もキレイな気がします。
が、これはプラシーボ効果の可能性が高いです(笑)
でも、気分は大切ですね。
必要なときに必要な人が使える
使ってみて発見したメリットが、「使いたい人が使い時に使える」です。
普段はMacBookProでデスクワークなど仕事をしていても動画編集などヘビーな作業が必要なときに、Thunderbolt 3のケーブル1本を繋ぐだけでスーパー動画編集マシンになります。
これは割と効率のよい考え方だなと。
とても静か
これ以外でした。静かです。
放熱を考えてファンは結構うるさいんだろうなと思ってました。
うちのProTools用のがとてもうるさいので、ホールなどでレコーディングするときに嫌な感じでした。これに変えたら良さそうです。
接続にはディスプレイポート・ケーブルが必要
モニターディスプレイとの接続にはディスプレイポートケーブルがお薦めです。
HDMI端子も1つは付いていますが、ディスプレイポートは4つ付いています。
ディスプレイにも寄りますが、ディスプレイポートで繋いだほうが将来性も安定性もありますので、お薦めです。
ディスプレイポートについてはこちらの記事と動画で解説しています。
まとめ:導入大正解

まだ、ヘビーに使いまくっている訳ではありませんので、今後色々と新たな発見はあるかと思いますが、まずは買って大正解でした。
8万円ほどの通しで、動画編集の作業がおそらく数十パーセント単位で短縮できそうです。
年間でみたら、相当な時間短縮になります。
さらにこのブログを書いていて先程気付いたのですが…。
なんとアップル推奨品に格上げされています。
僕の選択に間違いはなかった!
下にamazonのリンクを貼っておきますので、気になる人は見てみてください。
ということで、ではまた。
その後、YouTuberでもある友人に薦めました。驚きの結果でしたのでブログ記事にしました。
なお僕は動画編集はプライベートな家族の動画しか触りません。編集は基本スタッフにお願いしていますので、スタッフ稼働効率をどう上げるか?という観点で書いています。動画編集は物凄く時間のかかる作業ですので、僕がやったらあらゆる業務が止まります。一瞬で会社傾くとこと間違いなし。