こんにちは、岩崎まさふみです。
SONYの定番ミラーレスカメラ「α7IV」が発表されました。
前作の「α7III」は低価格なハイスペックカメラとして大ヒット。
僕の周りも持っている人たくさんいます。
僕は昨年発売された「α7S III」を毎日肌見放さず持ちあるいています。
いつでも動画を撮れるようにと広角ズームレンズを付けている事が多いです。
そうした時に標準域のレンズを付けっぱなしにしたサブ機が欲しいなと思うことが頻繁にあります。
流石にこのタイミングで「α7S III」を買うのはないモ〜
と考えていましたので、ひたすらに2021年に発売されると噂されていた「α7 IV」を待っていました。
α7VI に期待していたこと
僕が「α7VI」に期待していたことはコレです。
- スチール写真機として必要十分なスペック
- 動画もα7S IIIに近い感じで撮れる
- 「α7S III」の「16-35GMレンズ」と「α7VI」の「標準域」を常用してコンビネーション
これで日常のお出かけは、写真・動画ともに完璧!
になったら良いなという感じでした。
ついでにアーティスト写真やジャケット写真などの仕事も増えてきたので、スティール機として稼働できれば一隻二丁だなと。
そして具体的な機能・性能面では
- 「α7III」と同様のボディの薄さ
- SONY 新メニュー対応
- 「バリアングル液晶」化
- 「α7S III」と同様の見やすい高精細で大きなEVF(液晶ビューファインダー)
- 「CF Express 2枚」を指せるカードスロット
- 動画機能として
- 色は「α7S III」同様に4:2:2 10BitとS-CineToneを
- クロップ無しでの「4K60fps」(できれば120fps)
これらが満たされていればパーフェクトなカメラとして即買いと考えていました。
そして10月21日の23:00。
「α7IV」発表のYouTube動画がプレミアム公開されました。
割と期待を裏切られた発表会
動画を見た後、結論から言うと僕は「即購入」から「要検討」に「α7VI」の位置づけを下げました。
良い部分も多くあってそれは次の項で書きます。
あと最初に断っておきます。
まだフルサイズミラーレスを持っていない人には最高のカメラの1つだと思うモ〜
既に「α7S III」など複数台のカメラを所有している僕が、あらなたに自分のシステムを補完するための新カメラに期待する物として書いていますので、ご了承ください。
先ずはかなり残念な所がいくつかあって、ちょっとショック過ぎました…。
そんな気持ちが強かったため、自分の脳内整理のためにもブログ記事にしようと思った次第です。
残念なところは次の3つです。
で、僕は3番の「4k60fpsクロップ」は、まだ許容できるのですが…。
1番と2番は僕にとってスティール撮影の仕事ではかなりのストレスになりそうな予感がしています。
ただし一般的には問題なく仕事をする人も多いでしょう。
僕にとっては「α7S III」のこの2つの利点に凄く助かっているし、カメラが楽しいと思える重要な要素です。
具体的には次に書いていきます。
まずは中々に厳しい仕様だなというのが第一印象でした。
EVF(液晶ビューファインダー)の画素数が少なめ
僕が「α6000」シリーズや「α7C」を見送ってきた理由がEVFの見にくさです。
EVFとは?
特に屋外の撮影ではEVFの見やすさは重要です。
EVFが小さかったり粗かったりすると、持ち替えてPCの画面で写真を見た時に「え〜、使えないじゃんコレ」みたいな粗を発見することがあります。
ファインダーが小さく粗いα6000シリーズは、写真を撮る楽しさを全く感じることができず、常に不安とストレスの方が大きかったです。
「α7S III」はEVFを初めて見た時にめちゃくちゃ感動しました。
大型で940万画素のEVFです。
iPhoneの写真が1200万画素ですので、それに匹敵する解像度がファインダーで見れちゃうんです。
本当に綺麗です。
これを見ちゃうと「α6000」シリーズや「α7C」を使う気になれないんです。
もちろんプライベートな旅行では荷物を減らしたいので、コンパクトなカメラはありだと思います。
仕事やここ一発という撮影でミスを誘発する要素は少しでも減らしておきたいどころか、「後で見てみないと良く分からん」という機材は怖くて使えません。
今回の「α7VI」は368万ドット。
半分以下です…。
「α7III」から増えたとは言え何故…。
もう5万円高くなっても良いから「α7S III」と同じファインダーを搭載して欲しかったです。
もちろん見やすさは画素数だけではないので、現時点でダメと断定することはできませんが…。
ついでにいうと液晶モニターも「α7S III」よりかなり粗いみたいなんですよね…。
カードスロットの2つ目がCF-Expressでない
これも僕にとっては致命的。
僕がコレまで1年間「α7S III」を使い倒してきた経験からすると「CF-Express」と「SDカード」の組み合わせはメリットほぼ無いです。
僕は購入当初から半年間は、
- AスロットにCF-Expressカード
- BスロットにSDカード
を入れて運用していました。
こうした利用方法では致命的な問題点があって、
という状況ばかりでした。
連射すると「ただいま画像データの保存中です」というアラートが数秒間出現して、直ぐに次のシャッターを切ることができないのです。
せっかくAスロットを高速なCF-Expressカードにしても、BスロットのSDカードがボトルネックになり足を引っ張るので、その速度に合わせて運用せざる負えなかったのです。
これは物凄いストレスでCF-Expressカードを2枚に運用に切り替えました。
それからは、
と運用が劇的に軽快かつスムーズになりました。
「α7IV」を購入したユーザーは恐らくカード2枚での運用ではなく「CF-Express」カード1枚のみでの運用の方が良いという結果になるでしょう。
これではCF-Expressつける意味が無のではモ〜?
SDカードしか使わない人には関係ないでしょうが、SDカードで4K60fpsの動画の読み込みとか大変ですよ。
160GBでもCF-Expressなら数分です。
SDカードだと数十分…。
4k60fpsがクロップされてしまう
「α7IV」はどうも4k60fps撮影では1.5倍クロップの様です。
つまり所謂「APS-Cモード」での撮影ですね。
そもそも僕は「α7S III」+「広角レンズ」と組み合わせて2台持ちで使うイメージでした。
ですので、28-70mmなどを付けて換算「35mm-105mm」と考えればそれほど致命的ではないのですが…。
だったらAPS-C機で良いかモ〜
APS-C機の方がボディはもちろんですが、レンズも小さく軽くなります。
ただし僕は「α7IV」は写真メインと考えているので、僕にとってはそこまでネガティブではありません。
ただし少しモヤッとします。
もうここまで来たら「α7S III」と同じ値段かそれ以上になってもノンクロップにして欲しかったです。
液晶やフィンダーも同クラスにして。
良い部分もたくさんある
と、ここまでは第一印象のネガティブな部分ばかりを書いてきてしまいましたが、もちろん良い所もあります。
フォーカスブリージングのデジタル補正
「フォーカスブリージングのデジタル補正」は驚きました。
中々やるモ〜
デジタル補正ですので、ある程度画質に影響はあるはずですが、センサーが7Kからオーバーサンプリングですので、悪影響は少ないと予想されます。
そもそもフォーカスブリージングのないレンズを作ってよ
という意見もあるでしょう。
僕は「デジタルに任せることによって、少しでもレンズが小さく軽く出来るならデジタル補正は賛成」という考えです。
もちろん画質に影響がほぼ無いという条件付きですが。
動物瞳フォーカス
フラグシップである「α1」に搭載された動物瞳フォーカスが「α7IV」にも搭載されました。
これは凄いですね。
ただし僕は動物を撮る週間がないので、余り使うことはないとは思います。
といいつつ昨日は子供と外出。
リスを撮ったシチュエーションもあったので、使えるのかな。
ただし、これって完全にデジタルのプログラム的な話のはずなので、同じチップ「BIONZ XR」を搭載している「α7S III」にもファームウェアのアップデートで対応できそうな気がします。
SONYさん、期待してるモ〜
3,300万画素
解像度が2,400万画素からパワーアップして3,300万画素になりました。
僕には十分な画素数ですので文句ないです。
2,400万画素機も使っていますが、それでも十分ですし、寧ろここ1年は「α7S III」の1,200万画素で困ったことはほぼありません。
アーティスト写真やCDのジャケ写なのでも困らないので僕の用途には十分です。
ガッツリトリミングをしたい人には足らないと思います。
ただし僕は
だったらAPS-Cで望遠使って画角を決めて撮るべきだモ〜
と考えてしまいます。
音も映像も基本はマイクやレンズの選択とポジション。
とは言いつつスチール写真メインであれば、画素数はあるに越したことは無いですよね。
ただし3,300万画素くらいが日常使いとしては、僕にとっては最大の限界値な気がします。
これ以上増えるとデータが重くなって、枚数を撮影する案件ではデータ管理が大変になりそうな気がします。
あと心配なのは暗所撮影時のノイズ耐性が弱くなってないか?というところです。
おそらくはセンサーが新型ということで、開発陣が「いける」と判断して高画素化したのでしょう。
期待したいところです。
新メニュー搭載
当然ですが新メニュー搭載は良かったです。
「α6000シリーズ」と「α7C」を使う気にならない大きな理由のひとつがメニューの扱いにくさでした。
「α7S III」「α1」と同様のメニューになったということで、ここはとても良いです。
バリアングル液晶モニター
液晶モニターがチルト式からバリアングルになりました。
これもすごく良いです。
僕は写真機としてもバリアングルの方が好きです。
少数派なのかもしれませんが。
以前はCanonのAPS-C一眼レフを使っていました。
Canonはかなり以前からバリアングルだったんですよね。
それに慣れているというのもありますが、何より縦構図の時も影響を上向きにも下向きにもすることができるのが好きです。
他社ではチルト式で横構図だけでなく縦構図にも対応出来るものがあるので、そういう物であれば問題ないですけどね。
結論:買うかどうかは一旦お預け
で買うの?かどうかですが、僕の現状の結論は一旦お預けです。
ちょっとしばらく様子見るモ〜
まだ国内での発売は未定ですしね。
「スチール写真用として完璧であれば買う」という考えでしたが、色々と目をつぶったとしても
これだけは引っかかっています。
僕にとっては写真を撮るなら何よりもファインダーの見やすさが重要なのです。
おそらくですが生まれつき視力が弱いというのも影響しているかも知れません。
EVFの焦点設定が目が良い人との設定と全然違っていたりします。
そうなると僕の希望を叶える選択肢としては、次の2つになるのかも。
- 「α1」を購入
- 次期「α7R V」のEVFに期待
それまでは他のカメラをサブとして、もう少し頑張ろうかなと思いつつ。
というところで、ではまた。