岩崎将史です。
自宅を簡単に少しでも良い音で
レコーディングできるようにしたいです。
という相談が増えてきました。
用途は主に次の3つ。
- 動画制作
- ライブ配信
- 音楽配信
少しでも良い音にするならば、最初に必要なのが「オーディオ・インターフェース」です。
会社のスタジオで使っているものは完全に業務用なので、値段も数十万円から数百万円でとても効果です。
その代わりマイクを同時に48個つないでレコーディングできたりモンスタースペックになっています。
しかし自宅の個人用途であればそこまでのスペックは必要ありません。
数万円から10万円も出せば、かなり高音質の物が手に入ります。
業務用と違い同時に接続できるマイクは2個ほどと少ないですが、同時に収録したい音声が、
- 歌や声など1~2つ
- 楽器も1~2つ
ということであれば、同時入力数は少ないけど低価格で音質は最高な物がいくつかあります。
そんなオススメのオーディオ・インターフェースの紹介します。
紹介のコンセプト
紹介するのに良くないものは取り上げたくありません。
今回は次のような基準を設定しました。
- モニターコントロールがしやすいもの
- 低価格帯だけど時代が変わるまで買い替えの必要がないもの
モニターコントロールがしやすいもの
今回は初めてオーディオインターフェースはを導入する人とを想定しています。
増設ではなく1台目となるとモニターコントロールの操作が可能か?が重要になります。
一般的なスタジオではモニターコントローラーは別に用意をします。
ですので音の良い業務用インターフェースはこのあたりが想定されていません。
ですのでモニターコントロールがしやすい、プロのエンジニアではないミュージシャンやクリエイターが1台目として扱いやすいものを選びました。
低価格帯だけど時代が変わるまで買い替えの必要がないもの
特に低価格帯にはたくさんの商品があります。
周りを見ていても、僕の昔の経験からしても、低価格帯だけど安いからという理由だけで購入してしまうと、遅かれ早かれより上位の物に書い直すことになります。
特に音に関しては不満があるとなんとかしたくなるのが音楽関係者の性です。
正直に書きますが、この価格帯は微妙な商品が圧倒的に多いです。
低価格帯でよく出てくるのが、
- Steinberg
- Native Instrument
- BEHRINGER
- Roland
- Tascam
- Focusrite
- M-Audio
- Zoom
などです。
これらの低価格モデルをおすすめしている記事は多いですが、今回は僕はあえて勧めません。
これらのメーカーでも機能的には十分に用をなすと思います。
が、どうせお金を使うなら最終的な総支払額が少ない方が圧倒的にお得です。
音質やドライバーの更新体制など、時代が変わるまで長く使えると思える物だけを紹介します。
オススメ・メーカー
僕はプロユースで定番の
- RME
- UNIVERSAL AUDIO
- Apogee Electronics
をオススメします。
この3メーカーのどれかであればまず間違いはありません。
多くの著名アーティスの作品はほぼこの3つかProToolsのどれかです。
次点で入れても良いメーカーもありますが、厳しきいきます。
逆にこの3メーカーのいずれかを購入した上で、音質に不満があるということはインターフェース意外の部分であると確実に言えます。
それくらいプロ目線で十分なサウンドクォリティーのインターフェースです。
おすすめ一覧
今回おすすめする中の機器の一部を一覧表にしてみました。
RME | Universal Audio | Universal Audio | Apogee Electronics | |
---|---|---|---|---|
商品名 | Babyface Pro | Apollo Twin X DUO | Arrow | Duet |
対応OS | Mac / Win | Mac / Win 10 | Mac / Win 10 | Mac / Win 10 / iOS |
接続方法 | USB 2.0 | Thunderbolt 3 | Thunderbolt 3 | USB 2.0 / Lightning |
入力端子 | XLR x 2 2P Phone x 2 Optical (ADAT/SPDIF) | XLR/TRS x 2 Instrument x 1 Optical | XLR/TRS x 2 Instrument x 1 | XLR/TRS x 2 |
48V ファントム電源 | ○ | ○ | ○ | |
出力端子 | XLR x 2 HP x 1 HP mini x1 Optical (ADAT/SPDIF) | TRS OUT x 4 HP x 1 | TRS OUT x 4 HP x 1 | TRS OUT x2 HP x 1 |
MIDI | – | USB-MIDI | ||
ビットレート | 24bit / 192Khz | 24bit / 192Khz | 24bit / 192Khz | 24bit / 192Khz |
特徴 | UAD-DSP搭載 | UAD-DSP搭載 | iOS対応 | |
価格帯 | ¥95,454~ | ¥96,980 ~ | ¥58,000~ | ¥63,000 ~ |
それぞれの詳細をみていきましょう。
Apogeeなら
Duet
Apogee Electronics社のduetです。
実は、この記事に入れるか悩みました。
僕自信が買うかと言えばこれは買わないです。
が、iPad/ iPhoneで作業したい人もいると思います。
その場合は第1候補なので入れておきました。
良いところ
超絶コンパクト
スマホやタブレットで録音や配信をしたい人におすすめ。
めちゃくちゃコンパクトながらApogee Electronics社のサウンド・クォリティが魅力です。
僕のスタジオでもApogeeのSymphony I/Oがメインのインターフェースとして活躍しています。
iPhone / iPadで使える
iOS対応ということで、スマホで使えます。
といっても僕はスマホで使ったことがないので、実際の使用感はさっぱり分かりません。
情報まで。
48Vファントムも対応
そしてしっかり48Vマイク電源がついているので、コンデンサーマイクも使えます。
殆どの人は、オーディオIFを導入したら、次はコンデンサーマイクをとなると思います。
マイクプリアンプなしで録音・配信ができるのは重要です。
内臓プリアンプはどの機種もスタジオ用プリアンプに比べたら音はそれなりですが。
惜しい所
Instrument 入力がない
声や歌などを録音、配信したい人は気にしなくて良いです。
ギタリストは気にしても良いかもですが、良いDIなどを持っている人は無視してください。
DIを通してXLR入力すればその方が音は良いです。
ベーシストは微妙です。
そもそもオーディオIFの内蔵入力であんま良いベースの音は録れないので、ゆくゆくは良いDIやプリアンプなどが欲しくなります。
入出力が少ない
欠点としては、特徴との裏返しですが、コンパクト過ぎですので、インプットとアウトプットがそれぞれ2チャンネルのステレオ1系統づつしかありません。
移動先でも手軽に音声を取り扱いたい人向きです。
ただし歌や声、ソロの演奏だけを録音や配信できれば良いということであれば十分です。
小さすぎ問題
持ち運びを意識してコンパクトです。
メリットでもありますがデメリットでも。
部屋に常設したい場合は、予算が許すなら、もう一つ上のQualtetをおすすめします。
Quartet
持ち運びを想定しない自宅やプライベートスタジオならQuartetがオススメです。
圧倒的に機能性や音質、扱いやすさ、見やすさも向上します。
背面の接続端子も格段に増えて、プライベートスタジオとしての基本は押さえられる感じです。
が値段がサウンドハウスでも16万円〜となりますので、もう一つ上のグレードという感じになります。
Universal Audio なら
Universal AudioのApolloというシリーズはとても良いサウンドです。
僕もAppolo 16などをレコディングで使ったことがあります。
業務用スタジオ用途として何の問題もないサウンドでした。
Apolloシリーズのなかで最もコンパクトなTwin X DUOが、個人宅レベルではオススメです。
Apollo Twin X DUO
高性能かつ低価格オーディオインターフェースです。
良いところ
とにかく使いやすいの一言。
Instrument 端子とヘッドフォン端子が前に付いていますので、EギターやEベースのライン録音などがしやすいです。
メーター表示関係も大きくて見やすいです。
ノブが大きいのも良いですし、ボタンの大きさや位置も良い。
パーソナルユースであれば、これ1台で十分です。
UADプラグインが使えるのが特徴ですが、おそらく初心者の人は「UADプラグインって何?」状態だと思いますので気にしなくて良いと思います。
僕はUADプラグインは1つも使っていません。
悪いところ
凄く良い機器ですが僕が買いません。
なぜかと言うと、Universal Audioのインターフェースを使うためにはオーサライズが必要で1台のPCアカウントのみで登録できます。
そのため会社として買った場合に、apolloを別のスタッフに預けてスタッフのPCで録音するということができないのです。
チームとして使う場合にはPCと常にペアで運用する必要があります。
ApogeeもRMEもそんな事はないのですが、Universal Audioのインターフェースの最大のネガティブ・ポイントです。
APOLLO SOLO
もう少し値段を押さえたい人にはAPOLLO SOLOがオススメです。
機能面はほぼ一緒で、デジタルOPTICALの入出力がありません。
将来的にデジタル機器での拡張を考えていない人にはこちらで十分です。
値段を抑えるためにボディやスイッチの質感がプラスティックっぽいのが少し残念です。
聴き比べたわけではありませんが、ボディの質感と剛性感は少なからず音には影響していると思われます。
が多くの人には必要にして十分な機能と性能だと思います。
何よりもMacBookとThunderbolt 3 ケーブル1本で繋がるのがスマートで良いですね。
RMEなら
Babyface Pro FS
低価格ですが、初手としては十分な性能と機能をもっています。
背面にはXLR入力と出力があります。
TRSとのコンボになっていないのが僕には好印象です。
側面には左から
- ヘッドフォン出力端子
- ヘッドフォン・ミニ出力端子
- 2系統の2Pフォーン入力端子
が付いています。
右側面には、左から
- USB端子
- DC電源端子
- MIDI端子
- OPTICAL端子
が付いています。
他と違うメリットとしては、ADATオプティカルで最大12チャンネルの入出力が得られることです。
ただし、12チャンネル化するには8チャンネルのADコンバーターなどが必要ですので、12チャンネルがいつかは必ず必要ということであれば、最初から上位機種を導入した方が良いです。
MADIface Pro
僕が自宅に1システム、テレワーク用のシステムを揃える必要があれば、Babyface Proのもう一つ上位機種であるMADI Face Proを購入しようと思っています。
ADAT オプティカル端子がMADI接続端子に変更になり、これによりMADI機器を接続すれば、最大で68チャンネルのオーディオインターフェースになります。
自宅でコンパクトに使いつつ、コンサート現場などではMADI機器のMacBookで多チャンネルの録音ができるようになるので、良いかなと。
自宅で良い音で録音できれば世界が広がる
たくさんの人が自宅で音楽や音声を録音、配信してくようになると思います。
多くの人が始めると、その中でどれだけ差別化をできるかというのも大切になってきます。
色々な要素がありますが、サウンドクォリティについてはオーディオインターフェースはとても大切ですので、是非検討してみてください。
と、同時にオンラインでミックスやマスタリングなどをいつでも受け付けています。
今回紹介した機器であれば、安心して請けることができます。
という物だけをピックアップしました。
では、また。