こんにちは、岩崎将史です。
僕は日々、様々な録音業務も行っていますが、その中にコンクールやオーディションなどの録音審査(音源審査)提出用の録音の依頼があります。
声楽から器楽まで楽器を問わずあるのですが、先日はファゴットの録音依頼がありました。
そこで
- どんな感じで録音しているのか?
- どんな音になるのか?
簡単にブログと動画で解説します。
録音審査の録音はプロに依頼した方が良い?
そもそも、
録音審査の録音はプロに依頼した方が良いのでしょうか?
と疑問を持っていたり、悩んでいる人も多いかと思います。
僕の意見としては、
もちろんプロに依頼した方が良いモ〜
ということになります。
高額な費用は必要ない
多くの人がプロに依頼するかどうかで悩まれるのは費用だと思います。
結論から書くとコンクールの録音や撮影にはそれほど高額な費用は必要ありません。
何故かというと、録音などの費用、つまり作業代はタイムチャージと呼ばれる「時間あたりの金額」で算出される場合が多いからです。
作業時間≒費用
という式が成り立ちます。
通過する技量であれば、それほど時間を掛けずに録音を終えることができます。
録音本番の前にしっかりとした準備を
もし録音を終えるまでに「何十テイクも必要で時間が掛かる」ということであれば、それはそもそも審査を通過するのにどうなの?とも言えます。
そういった場合は、数テイクで録音を完了できる程度までひたすら練習。
ただし、より効果的に演奏クォリティを上げるには録音をして聴くという事の繰り返しはとても重要です。
そのために時間を掛けて自身でセルフ録音を行い、それなりに納得できる演奏状態になったらプロに録ってもらうというがオススメです。
決勝や最終審査は時間を掛ける
ただし例外もあって、コロナ禍中においては「めっちゃ時間を掛けた人こそが入賞」という例もあります。
どういうことかと言うと、多くの「録音審査や動画審査」は一次審査など初期のふるい落としの審査に導入されている場合が多いので「時間の掛かる人は先ず練習を」となります。
1テイクでそれなりの演奏ができる状態に持っていけば十分とも言えます。
ところがコロナ禍の初期においては国際的なコンクールの最終なども動画審査などになった事もあり、そうなると世界中からふるい落とされた数名達との争いになるので、徹底的に完璧を求めてテイクを重ねた人が良い成果を収めた例もあります。
ただしこれは稀な例で多くの場合に置いては初期審査、一次審査などが対象になるので「本番収録に10テイク以上も掛けるなどというのは間違っている、その前にちゃんと準備をしましょう」と言えるでしょう。
映像業者への依頼は避けよう
ただしプロに依頼するにあたって気をつけることは、必ず僕や僕の会社「フルハウス」の様なクラシックなどの音楽を専門的に対応できる所に依頼することです。
僕を頼ってこられた演奏家からは「最初、映像屋に依頼したら音が酷くて」などという話を頂くことががよくあります。
じつはまた別の機会にブログ記事化したいと考えていますが、映像屋さんコンクールなどの動画や配信などに関わってきて各所で物議を醸し出しており、ちょくちょくと相談されることが増えています。
今、ここで少しだけ一例を書くと、例えばカメラ用のガンマイクなどでコンクールの収録などを行っている業者が相当数います。
音楽屋の僕からするとあり得ない事で、実際に体験をされている演奏家も多いと思います。
今回の録音の詳細
さて話を戻して、今回はどんな感じに録音をして、どんな感じの音にしたのかは上記にYouTubeのVLOGを貼っておきますので参考にしてみてください。
少しテキストにて補足してみます。
3つのマイクを組み合わせる
今回はファゴットにピアノ伴奏ということで、
- メインマイク
- ファゴット用スポットマイク
- ピアノ用スポットマイク
の3点をそれぞれステレオで収録しました。
メインマイクには、このブログでは同じにもB&K4006。
B&K4006はビンテージでもう手に入りません。
音はかなり違いますが、今はDPAから4006という似たマイクが出ています。
ファゴットにはNEUMANN U-87Ai、ピアノにはDPA4015をそれぞれ使ってみました。
DPA4051も既に販売終了なんですよね。
指向性の狭いDPA4011というのがありますが、音は4015の方が自然でより良いです。
最高峰の機材
録音にはマイクだけでなく、プリアンプやADコンバーターなど全ての機材のクォリティーが重要です。
映像で言えばマイクはレンズ、プリアンプやADコンバーターはイメージセンサーやボディーに相当します。
これらにもクラシック音楽業界では定番というか最高品質のものばかりを使っています。
設定をしてサウンドが決まったら、あとは僕は録音ボタンを押すだけ。
全ては演奏者に委ねられます。
CD-Rで即納品
録音が終わったらCD-Rをその場でお渡しして納品完了しました。
搬送時などでの事故があるといけないので同じものを2枚納品するようにしています。
今回は要件が「CD-Rでの提出」でしたが、
- 音声ファイルのアップロード
- 動画ファイルのアップロード
- YouTubeのリンクURL
など色々ありますので、いつもそれぞれに合わせた仕様に対応して納品しています。
録音・映像などはフルハウスへ
ということで、サクッと簡単に解説してきました。
あなたの録音依頼もお待ちしています。
映像などの動画審査にも対応していますので、是非、僕の会社「フルハウス」のお問い合わせフォームからご連絡頂けたらと思います。
それでは今回はこの辺で。
ではまた。