こんにちわ、岩崎将史です。
若者のクルマ離れという記事を最近よく見かけます。
車に限らず、今はメカに興味を持つのが格好悪い時代になってしまったと思っています。
学生に指導をしていても機械や機構にには興味が無い。
(最初に断っておくと現学生世代をディスっているわけではありません。物がある、「買う」のが当たり前の時代だからだと思います)
僕自身ハードの人ではなくソフト人です。
ただ、その背景に大きな隔たりがあるなと感じることは、ここ数年多いです。
毎年、講義の材料として自動車ネタを扱うのですが、
20~30人居る学生に、日本の3大自動車メーカーを述べてみよう、というとまずT社は出てきます。
で、毎年恒例のパターンなのですが、その後が出て来ません。
3大は別にしても、大手メーカーをきちんと述べられのは2~3人です。
あとは、頑張って「S社」とか、もう一個の「S社」とか良く出て来ます。
H社とかN社とかM社とかって、言うと「あ~!」って反応なんですよね。
(そう考えると「S社」の若者知名度は凄い)
僕が子供の頃はメカはロマンでした。トランスミッションの構造なんて運転もしないくせに熱心に調べたり、人の車に乗せてもらう度に、機構と音の違いなどに、耳を澄ませた物です。
ラジコン作るのにもパーツの精度が荒く削り出したり、ハンダ付けしたり、というのが普通でした。
なんというか、そういう物の基本みたいな事が、音楽や楽器、音響にと全て役立っています。
フルハウスのスタジオもほとんどが僕とスタッフによる手作りです。柱とドアだけ大工さんに立ててもらって、あとは自分たちでコツコツとボードやグラスウール貼りながら音場調整しながら。
ディフューザーという音場を整える仕組みも全て手作りです。まあ、僕個人で始めたレベルのスタジオですので「外注する予算がない」というのもありますが(笑)
若手クリエイターのスタジオとかで数万円する道具とか使っていて、それホームセンターの部材で数千円で作れるじゃん、っての良くありますし自分で作った方が音が良いです。(悪ければ、より良くなるように修正できます)。別に買うのが悪いわけじゃなくて、結果良い音になってたら良いと思います。が、得てして、そう言う工夫の中で音の扱い方って分かってくると僕は思っています。
音の重要な部分はオリジナルの機器を使います。信頼できるテックとあれやこれや言いながら作ります。
今、進めているとあるプロジェクトもハードウェアの開発が重要でテックと進めていますが、子供時代のメカとの付き合いがなければアイディアも出てこなかったと思います。
単純にPCとMade in RPCの市販品を並べて、その性能の中で何ができるか、という発想ではいたくない。
信頼できるテックの皆さんは50代以上です。若手が居ないです。
あらゆる物がスマホに置き換わり、子供向けのプラグラム教室は大流行らしいですが、あと10年ちょっとしたらコンテンツ作れる人で溢れかえるのでは、と思います。
ハード触れる人が今後、貴重になるという時代がくると勝手に思っています。
僕はソフトの人だけに、ハードの方々が居なくなると、もう仕事になりませんので。