岩崎将史です。
僕が携わらせて頂いた作品紹介です。
Chiaさんの2枚組ベスト・アルバム「Pure Memories」が4月1日よりリリースされます。
全部で25曲という大作になっています。
ダイジェスト動画を作成しましたが、Disc 1とDisc 2の2枚あるので、2つの動画に分けました。
Chia「Pure Memories」ダイジェスト動画 Disc 1/2
この曲の1曲目「It Don’t Mean A Thing」が新録になります。
アレンジは青柳誠さん。
バックトラックは全てサクソフォーンのアレンジです。
そしてそのサックスがつづらのあつしさん。
バックトラックのレコーディングは東京で行われ、Chiaさんのボーカル・ダビング以降の作業をフルハウスで行いました。
ミックスはつづらのさんも交えて一緒に。
Chiaさんとの最初のレコーディング
Chiaさんとの出会いは20年前の2004年。
1st アルバムのレコーディングで相談を頂いてからでした。
フルハウスのホームページを見つけてご連絡頂きました。
偶然ですが僕の母校である名古屋音楽大学の先輩にあたります。
1st アルバム「Pure Moon」のレコーディング
1st アルバムのレコーディング2004年。(リリースは2005年)
バンドの録音はフルハウスではなく名古屋東山にあるヤマハのスタジオ「WING」で行いました。
フルハウスでヤマハ音楽振興会の委託を請け、このスタジオの運用を行っていました。
残念ながら2007年にヤマハが全国に所有していたスタジオを全て閉鎖させることになり、現在は音楽教室の部屋になっています。
豪華メンバーによるレコーディング
そのレコーディングは豪華メンバーによるレコーディングでした。
ピアノは故・佐山雅弘さん。
佐山さんはその後、僕の母校であり非常勤講師も努めている名古屋音楽大学の客員教授に就任されています。
ベースは納浩一さん。
納さんとは昨年ねんも何度か別の仕事現場で一緒になりました。
そのうちお知らせできるかと思います。
ドラムは岩瀬立飛さん
それに今回の新録でも関わられたつづらのさんと青柳さんも参加してのレコーディングでした。
1日で確か10曲近くの録音を行った記憶があります。
その1枚目からも何曲か今回のベスト盤に収録されています。
この2曲目のFly Me To The Moonがその日に録音した1曲目で、今でも印象に残っています。
その後、6枚のCDをリリース
その後、Chiaさんは7枚のCDをリリースされています。
今回のベスト盤で8枚目。
僕はタイミングが合わなかったりで2枚目以降は携わっていないのですが、15年ぶりに携われることになりました。
ベスト盤のマスタリング
新録1曲のミックスを行いトラックダウンを終えたのちは、全曲のマスタリング作業を行いました。
過去の音源の全てをお預かりし聴いていきました。
選曲や曲順なども相談いただいたので、僕なりに意見を言わせて頂きました。
当然ですが、全曲を並べて聴いてみると録音やミックスをした年代や場所もバラバラです。
そのため音量や音質などの差が大きく、そのまま並べても違和感なく1枚のCDとして聴くことはできません。
違和感なく通して聴こえるサウンドにするべく、EQとコンプレッサーで調整していきました。
Manley Massive Passive EQ & SLAM Mastering Version
Disc1とDisc 2を合わせるかどうか
同じDisc内に収録されている曲は通常通りにマスタリング。
少し迷ったのはDisc1とDisc2を統一させるかどうかです。
Disc1はバンドアンサンブルが中心。
Disc2 はパート数の少ないアコースティックアンサンブル。
オリジナル・アルバムのコンセプトが違うので、それぞれでダイナミクスの基準が違います。
アコースティック・アンサンブルのDisc2の方が当然ながら、聴感上の音量レーベルは高くDisc 1のバンドレベルに合わせてしまうと、せっかくのBit深度の有利差が損なわれてしまします。
Chiaさんとも協議しまして今回は敢えて、Disc 1とDisc 2は合わせないことにしました。
オリジナル音源の良さを可能な限りそのまま残しながら、通して聴いたときに違和感を感じなように調整しながらマスタリングを進めていきました。
Chia「Pure Memories」ダイジェスト動画 Disc 2/2
Disc 2のダイジェット動画がこちらです。
YouTubeでDisc 1とDisc 2を聴き比べると、その差は感じないと思います。
少し専門的な話になりますが、YouTubeでは自動でラウドネス・レベルと言われる基準で自動の音量調整が入ります。
基準を超える音量の動画は下げられます。
計測するとDisc1が0.8dB、Disc 2が2.3dBの調整が入ってますので、1.5dBの差があります。
マスタリング時のレベル差とぴったり一緒でした。
CDプレス
CDプレスも担当させて頂きました。
フルハウスは仕様にあわせて、いくつかの工場と提携しています。
今回はデジパック2枚組という、紙ケースにCDトレーのついた豪華なパッケージ。
この場合、1番良いのは台湾の工場ですので、そちらへオーダー。
昨今の情勢で少しスケジュールの不安もありますが、台湾工場は今の所問題なく稼働しています。
CDの購入方法
そして完成したCDです。
4月1日からの発売です。
CDはフルハウスWEBショップとアマゾンで買えます。
フルハウスで買ってくれる方が少しだけ嬉しいです(笑)。
では、また。