こんにちは、岩崎将史です。
昨年の終わりにベリーダンス公演のライブ配信業者として配信を行いました。
音楽とダンスによる2時間のステージを有料ライブ配信でお届けする依頼でした。
有料ライブ配信って大変では?と思うかもしれませんが、とても簡単です。
同時にYouTubeにも同時配信しました。
こちらは関係者が見やすいようするためなので「限定公開」のみ。
どんなライブ配信?どうやってやるの?
というところを簡単にまとめ解説します。
コンサートを有料ライブ配信化したい人、収益化したいという人、どんな機械や道具がいるの?などという人の参考にもなると思います。
ベリーダンス Dream Stage 2022 のダイジェスト映像
今回の実際のライブ配信映像は、僕のYouTubeチャンネルでチラッと観れます。
どんな物かは言葉で語るよりも見てもらった方が早い。
ベリーダンス発祥である地であるアラビアンな音楽にオリエンタルな衣装、エキゾチックなアイメイクなどが特徴です。
僕はベリーダンスに触れるのは今回が初めてでしたが、とても素敵でした。
ダイエットに効果があるということで、定期的に話題になってりしてましたよね。
今回の舞台の主催者であるベリーダンサーMireyさんは、福岡で「Mirey je brille」というベリーダンスのレッスンなどを主催運営されながらプロダンサーとして活動されています。
YouTubeチャンネルもあります。
配信システムの詳細
舞台のライブ配信をどの様に行ったのか、簡単に解説していきます。
以前のブログで配信業務は「3つのチーム分けて考える」という記事を書きました。
配信の仕組みは
- 映像
- 音声
- 配信
の3つを分けて考えるのが簡単です。
それぞれをどのように行ったのか解説していきます。
映像|5台のカメラをスイッチング
カメラ
カメラは、
- 有人カメラは3台
- 固定カメラは2台
の合計5台のカメラを設置しました。
有人カメラは人がオペレーションしやすいビデオカメラ「PANASONIC AG-CX350」。
固定カメラはミラーレスカメラ「SONY α7S III」
「PANASONIC AG-CX350」はプロ・カメラマン定番のカメラの1つで、カメラマン持ち込みでのオーダーとしました。
固定カメラの2第二はそれぞれ、
- 広角レンズ – FE 16-35 F2.8 GM
- 標準ズーム – FE 24-70 F2.8 GM
を取り付け。
下図面はプランニング時に作成したもの。
カメラ配置はおよそこの様な形ですが、当日現場にて主催と相談しながらより良くなるように少し変更を加えました。
これらのカメラ映像をビデオスイッチャーで切り替えます。
ビデオスイッチャー
複数のカメラ映像はビデオスイッチャーで切りかえます。
ビデオスイッチャーは「Roland V-8HD」を持ち込みました。
V-8HDでスイッチした映像を配信基地へ送出。
配信基地は上の図面から変更して楽屋近くで行う事にしました。
距離が60mあったので、SDIケーブルで伝送しました。
音声|40チャンネルもの膨大な音声ソースを配信専用にリアルタイムミキシング
音声は合計で40ch程度の膨大なチャンネル数となりました。
音楽を担当するバンドが豪華過ぎです。
もちろん良い意味で。
32チャンネルのマイクスプリッターで音声回線を分岐
PAは32チャンネルありましたので、マイクスプリッターを持ち込んで分岐しました。
マイクスプリッターは音質を損ねること無く音声信号回線を複数分岐する機会です。
フルハウスでは大量に持っていてレンタルもしてますので、必要な際は是非ご相談を。
配信ではPAミックスとは別のミックスを作るのが重要
分岐した回線は持ち込んだ音声ミキサーに送ってミキシング。
フルハウスのライブ配信は必ず配信専用にミキサーを持ち込んでミックスします。
他の配信業者さんでは会場音響のPAアウトをそのまま配信している話を良く耳にします。
それでは配信では適切な音量バランスで視聴することはできません。
会場では楽器自体の演奏音が聴こえます。
そこに音の小さい楽器などをPAスピーカーで足して補強しながらバランスを取ります。
そのため太鼓系やアンプを使う楽器などは配信で聴こえないという自体になりがちです。
僕は20代の時に、FMラジオの公開生放送なので多くのアーティスト・コンサートの放送ミックスをしてきました。
良く音声車に乗っていたのです。
そんな経験もあり、配信では必ず専用にミキシングをするようにしています。
配信専用の追加マイク
さらに配信収録限定の追加マイクも設置しました。
PA用のマイクは全て近接マイクが基本。
会場にいるお客さんはPAスピーカーを通らない、生の音も聴いています。
配信放送にもそうした会場の音声を載せることが重要です。
そしてお客さんの拍手や歓声なども集音する必要があります。
こうした各音声ソースをミキシングして、配信に送出していきます。
配信|有料プラットフォームとYouTubeの同時配信
配信はスイッチされた映像とミキシングされた音声を受け取って、配信サーバーへアップロードしていきます。
それと同時に的確に配信できているかも常時監視します。
有料ライブ配信プラットフォーム
今回の配信はライブ配信チケット購入者向け。
プラットフォームはZAIKOを使用しました。
ZAIKOは有料ライブ配信プラットフォームの業界最大手の1つです。
チケットだけでなくグッズ、スタンプなどのオプションも自由に金額設定して販売することができます。
本格的なコンサートのライブ配信をやるのであれば、おすすめのプラットフォームです。
個人の方でも配信できますが、フルハウスが代理店としてのアカウントを持っています。
ご相談いただければ面倒な手続きは最小限で簡単に有料ライブ配信ができます。
有料ライブ配信したいけど、どこがいいかなぁ?
などと考えている人は是非お問い合わせください。
ZAIKOとYouTubeの同時配信
ZAIKOと同時にYouTubeの同時配信も行いました。
YouTubeは主催者関係者が見やすいようにです。
ZAIKOは有料のプラットフォームで関係者用無料視聴チケットも配布されますが、普段つかいなれたYouTubeの方が、皆さんスマホでサクッと確認して頂けますからね。
ですので、YouTubeは限定公開での配信にしました。
フルハウスは複数のプラットフォームへ配信できるシステムを契約しています。
複数配信したいけど方法が分からないという人なども是非ご相談ください。
配信エンコードはハードウェアエンコーダーで
配信はエンコードと呼ばえる配信に適切な映像CODECにする必要があります。
OBSというエンコーダー配信アプリが有名ですが、僕はOBSは絶対に使いません。
色々と問題ありありです。
配信エンコーダーはハードウェアがおすすめ。
Blackmagic Designは安価で良いと思います。
コンサートをやるなら配信も
コンサートをやるならライブ配信をやらないと勿体ない。
お客さんの数には無限の可能性があります。
稼ぐだけでなく記録として映像や音声も残せますので、次のプロモーションにも役立ちます。
ということで、ライブ配信や収録の依頼や相談はいつでもお待ちしております。
今回はこの辺で。
ではまた。
VLOGも作ったモ〜
余談ですが、今回のバンドメンバーには名古屋のメンバーも多く、僕のスタジオ「フルハウス」から近い方も。