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無料の演奏依頼「最悪」その理由と4つの実現方法【ボランティア】

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岩崎将史まさふみです。
本日、大学の後輩がこんな面白い投稿をしていました。

牧さんはジャズピアノで活動していて、後輩とは言っても歳はおそらく20年ほど離れている仕事でたまに一緒になる関係ですが。

面白いを通り越して最悪です。
無料の演奏会を企画している人は絶対に知っておくべきなので解説します。

【結論】無償・ボランティアの強要は最悪

「無償でお願いします」
「ボランティアでお願いします」

ということは、意識はしていなくても、

「私の企画は趣旨は素晴らしいでしょ。是非、賛同してあなたの資産を提供してください」

と言っているのと同じです。

もしその自覚がないなら、主催者としては「無能オブザ無能」と言わざるおえません。
マネジメントや管理という人を使うために必要なスキルや知識が全く欠如しています。

ただ、無償やボランティア事態は悪いことではありません。
成功させるためには代替えとなる適切な価値の提供が不可欠です。

なぜ最悪なのか?の理由と、無償で協力を成功させる方法を解説します。

本来の単語volunteerの意味とは違いますが、日本的な使われ方で説明しています。

【理由】資産を提供することが本質

なぜ強要が最悪なか?の理由は語るまでもないと思います。
が、念の為に説明します。

仕事とは価値を提供して価値を増やすこと

仕事というのは究極的には、価値と価値のトレードです。
簡単にいうと、「困っている」に対して「私はコレを提供できますよ」という事に対して別の価値でトレードします。

お互いに価値が増えて得だと思うからこそトレードが成立します。
そして多くの場合、価値はお金で換算します。
一般的な仕事はトレードを繰り返えすことにより所有する価値を増やすことを目的としています。

価値を増やす≒資産を増やす

です。

無償・ボランティアの本質は資産を提供すること

無償・ボランティアを行う行為は、原則として資産を減らす行動です。
所有している資産を別の価値に置き換える作業とも言えます。

無料の演奏依頼をするということは、出演者の資産を減らす行為を要求していることになります。

【詳細】資産を減らす項目

どのような資産が減るかというと、主に以下の3つです。

  1. 交通費
  2. 食費
  3. 本来の売上
  4. 仕込みや準備

交通費

現場まで行くとなれば交通費が必要です。
僕の住む名古屋であれば、バスと地下鉄を使ってちょっと街まででれば往復で1,000円程度は掛かります。
私鉄や駅の先もバスとなると2,000円以上ということも珍しくはありません。

何もしなければ、この損失はないです。

食費

どこに居ようと人間、お腹は減るわけで食事代は掛かります。
が、自宅と外とではそのコストは大きく変わってきます。

もし1日中寝て過ごしていたら、1食分は浮いたかも知れません。

仕入・消耗品

何かをしようとするとある程度の材料費が必要です。
音楽家ではあれば、楽譜だったり五線紙、細かいですがペンのインク代などもタダではありません。
楽器によっては弦だったりヘッドだったりリードだったり、様々な消耗品も発生します。

別の仕事で稼げてた費用

もっとも重要な今回の問題はここです。
既に本番2日前ということで、キャンセルするにしても他の人たちに迷惑が掛かるのと、今から質の高い他の仕事をブッキングすることは困難です。

直前でなければ仕事をキャンセルして別の仕事を入れることができたでしょう。

「そんなことわからないじゃん」

と言っている人は、この世で必要とされているスキルを全く持たない人だと思います。
少なくとも僕の周りは皆さん多忙でスケジュールのやりくりに必死です。

準備の時間。仕込みや練習

そしてもこれも大きな問題ですが、一つのライブやステージをやろうと思うと材料費とは別に、仕込みの時間もかなり必要です。
楽譜を用意したり見やすく書き込んだり。

そして本番に向けて確認や練習などもそれなりの時間を取られます。

ドラムなどの自宅で練習などが不可能な楽器の場合は、練習スタジオを借りて準備をするかも知れません。
当然、コストが掛かっています。

これらもプロは当たり前ですがコスト管理しています。
でないと生活できません。

【実例】どうやって協力をしてもらうか【4つの対策方法】

と書きつつ、昔から無償ボランティアの演奏依頼は、する方もされる方も皆さん多いと思います。
多くの場合いくつかの考え方に基づいて成立していますので、実例を書きます。

資産を減らしてでも活動したいと思わせる

まず、これが本来のvolunteerだと思います。
自分が自分の経費を持ち出すことになってもやりたいし参加したい。
それだけの意義や価値がある。
こう思ってくれるテーマと内容であれば何も問題がありません。

収入はなくて良いけど、出費は困る

次の段階として、
「価値は十分に理解できるし、協力もしたいけど費用を持ち出すことになると無理」
という場合があります。

そんなときは、少しでも出費を減らすことに配慮をすることは大切です。
音楽業界では顎・足・枕とい言葉があります。

  • 顎→食事代
  • 足→交通費
  • 枕→宿泊費

のことで、これらを支給、もしくは代替えを提供することで「意義は十分に理解できるけど」という人々を動かす事ができるかも知れません。

変わりのマネタイズ方法を提供する

収入がないことには参加できないという人達も当然います。
僕も「意義も分かるし、独身かつフリーランスだったら顎足さへ確保してくれたら、いくらでも協力したい」という案件は沢山あります。

家に入れるお金をむししたとしても、会社の家賃だけで一ヶ月で数十万円は必要です。
街なかに事務所を抱える事業者であれば極普通の費用感です。
1日協力したら、それは会社のお金1日分の数万円をその人にプレゼンとしたことになるのです。
そして、それは他の人から同額を余分に巻き上げなければいけないということになります。

そうした人たちには代替案の提供が重要です。

物販

無償のイベントなどでは、ギャラの無い代わりに物販の場所と時間を提供することがあります。
例えば、CDであれば¥3,000のアルバムが20枚売り上げれば6万円の売上になります。

売上が全てが利益になるわけではなくレーベルやレコード会社により異なります。

その場合に参加者は、主催者が見込んでいる集客数や客層をみて参加するかしないかの判断をします。

宣伝

参加することが宣伝になるかどうかも判断のポイントになります。
実際に会場で宣伝する方法を検討し、集客数から見込み客が得られる率が現実的であれば参加してくれる可能性が高まります。

出資・投資にしてもらって一緒に活動をする

もし何も顎足膜も物販も宣伝も何も出せない、自費でやってくれということであればそれは、

「あなたの事業にお金を出してくれ」

と言っているのと同じですので、出資、投資を募るのが良いと思います。
その分、一緒にリターンを分かち合える間柄になってくれるのであれば。

【まとめ】協力に納得してもらえる条件や環境作りが重要

ということで、無償やボランティアというスタンスで協力して欲しい場合、参加する側が明確にリターンを認識できなければなりません。
リターンは必ずしもお金である必要はありません。

が、リターンを「価値あることでしょ」と強要するのは間違っています。
人の価値はそれぞれですでの、あなたが価値があると考える物に全員が共感するわけではありません。

では、また。

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